ウェブセンス、日本における法人向けセキュリティ製品を強化

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ウェブセンス、日本における法人向けセキュリティ製品を強化

　ウェブセンス・ジャパンは7日、2006年第4四半期に発売予定の「Websense バージョン 6.3」シリーズに該当する法人向けセキュリティソリューションを完全日本語化すると発表した。これに併せ、米Websense社長兼CEOのジーンホッジス氏が来日し、記者会見を実施。日本におけるビジネス戦略の強化などを語った。

● 日本はネット犯罪者にとって恰好のターゲット

「業界トップのセキュリティ企業を目指す」と語るジーンホッジス氏

　ホッジス氏は、マカフィーでの社長職を経て、2006年1月に米Websenseの社長兼CEOに就任した。同氏は会見で、ほとんどの企業がファイアーウォールやアンチウイルスソフトを導入しているが、セキュリティ侵害・被害を受けている企業は多いと説明。その理由として「Web上の脅威の進化」を挙げた。

　具体的な例として、大規模なマルウェアの数が減少し、金銭搾取目的の攻撃が増えたことを説明。犯罪者の動向は、インターネット上で有名になることよりも、金銭的利益を得ることに変わってきたという。それらの脅威には、既存のアンチウイルスソフト等では対応しきれないため、「業界では、新たな脅威から企業を守るという流れになってきている」と述べた。

　ウェブセンスでは、毎週4億5,000万件以上のWebサイトをスキャンしているという。その結果から、Web上の脅威は世界規模で増加しつつあり「日本も例外ではない」とした。ホッジス氏によると、「日本でも金銭的なネット犯罪が増えている。インターネット上の犯罪者にとって、日本の消費者は“おいしい”ターゲット」だという。これらのことからウェブセンスでは、日本向け製品の強化を判断。その手始めとして、セキュリティソリューションのローカライゼーションを行なう。

● Citrix環境への対応やキャッシュプロキシ製品を標準装備

ウェブセンス・ジャパン代表取締役の小林敏知氏。新製品について説明

　今回日本語化するのは、「Websense Enterprise Web Protect（WEWP）」「Websense Web Security Suite（WWSS）」「Client Policy Manager（CPM）」といった各ソリューションで、これらに関連するレポーティングツール、ユーザー限定ポータルサイト、FAQ、インストーラーなども日本語化する。加えて、日本語データベースの質も強化する。ウェブセンスでは、これまでも日本語製品を提供していたが、関連ツールを含む完全日本語化は初めてになるという。

　WEWPは、レポーティング機能を備えたWebフィルタリングサービス。46億ページ相当のURLデータベースを蓄積しているという。WWSSは、スパイウェアなどのバックチャネル送信制御が可能なWebセキュリティ・フィルタリングサービス。自社運営サイトの感染を警告するSiteWatcher機能などを備える。CPMは、アプリケーションフィルタリング機能を備えたサービス。未承認アプリケーションのインストールや実行を防止する。

　またWEWPおよびWWSSは、サーバーベースシステム「Citrix Presentation Server(CPS)」に対応。これは、クライアントPCごとに管理していたソフトウェアをサーバーに集約することで、アプリケーションを仮想化して配信するシステム。CPSを採用している企業にとっては、ウェブセンスのソリューションと合わせて利用することで、Citrix環境のエンドユーザーに対し、効果的なセキュリティ対策を行なえるという。

　このほかウェブセンスでは、「Websense Content Gateway（WCG）」も同時発売する。WCGは、WEWPおよびWWSSの追加モジュールで、米Yahoo社のInktomi Traffic Sever Technologyをベースに開発したキャッシュプロキシ。プロキシに関しては、これまでパートナー企業とのインテグレーションを推奨してきたが、WCGの提供によりウェブセンスのソリューションにプロキシが標準で装備されることになる。なお当面はLinuxのみの対応となるが、来年からは順次ほかのOSにも対応していくという。


ジーンホッジス氏(左)、JAPAN/APAC担当副社長ジェフハガート氏(右)	導入事例を紹介するNTTコミュニケーションズの富沢光明氏	Websense Web Security Suite v6.3

関連情報

■URL
　 Websense
　 http://www.websense.com/global/ja/

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・ 17％の企業でハッキングツールやキーロガーの被害経験、米Websense調査（2006/05/16）
・ウェブセンスが警視庁に全面協力、犯罪関連サイトのフィルタリングで（2005/09/08）

（野津誠）
2006/09/07 20:15

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