SNS「mixi」や求人サイト「Find Job!」を運営するミクシィは14日、東京証券取引所マザーズに上場した。大量に買い注文を集め、公開価格155万円に対して2倍強の315万円買い気配まで切り上げたが、売買が成立せず初値は付かなかった。
ミクシィの前身である有限会社イー・マーキュリーは1999年6月に設立され、2000年10月に株式会社に組織変更。2004年2月に日本初のSNSとしてmixiの運営を開始し、2006年2月に株式会社ミクシィに社名変更した。
mixiのユーザー数は9月14日現在で570万人、月間PVは64億に上る。ネットレイティングスによれば、1人あたりのPVは616PV、サイトの月間滞在時間は3時間55分で、ともに主要サイトの中でトップだという。ユーザーが3日以内にmixiを利用する割合が70%と高いことも特徴だ。
● 将来的にはmixiと親和性の高いEコマース提供も視野に
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ミクシィの笠原健治代表取締役社長
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14日に東京証券取引所で開催された上場会見で、笠原健治代表取締役社長は「コミュニケーションをとりたいというユーザーのニーズと合致した」ことなどが、mixiの成功要因であると説明。上場の目的については、人材確保やサーバーなどの設備増強、他社との提携を行なうための資金調達のほか、およびSNSやmixiの認知度向上もあるとした。
今後の事業戦略としては、mixiの満足度を高めることでユーザー数やPV数の増大を図ることを最優先に掲げる。同社の収益はmixiに掲載する広告による収益が大半を占めるが、将来的にはBtoCやCtoCのEコマースなど、mixiと親和性の高いサービスを手がける考えがあることも明らかにした。
さらに、M&Aについては、「自分たちにはない技術を持つ企業や、mixiと親和性の高いサービスを手がける企業をM&Aする可能性はある」とコメント。ソフトバンクや楽天などのインターネット関連企業は、金融系企業を買収して事業拡大を図っているが、「基本的には本業を伸ばすため(にM&Aを実行する)」との考えを示した。
上場初日に初値が付かなかったことについては、「ありがたいことだが、同時に責任の重さを実感している。しっかりと株主の期待に応えたい」と話した。
関連情報
■URL
ミクシィ
http://mixi.co.jp/
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( 増田 覚 )
2006/09/14 18:23
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