沖電気工業と沖ウィンテックは20日、沖ウィンテックの社員の私有PCから、顧客情報や業務関連情報が「Winny」ネットワーク上に流出したと発表した。これには、東京電力の社内LAN施設の工事資料なども含まれる。
沖ウィンテックは、電気設備や通信設備の工事会社。今回流出が判明した情報には、同社の法人顧客の緊急連絡先など個人情報243名分のほか、工事スケジュールや図面、工事完了報告書などが含まれる。
沖ウィンテックの社員が自宅作業のためにUSBメモリを用いてこれらのデータを無断で持ち出し、Winnyがインストールされた自宅のPCに保存していたところ、ウイルスに感染して流出した。9月14日、この社員本人がウイルスに感染した疑いがあることに気付き、上長に報告。さらに親会社の沖電気工業も交えてヒアリング調査などを行なった後、9月16日、実際にWinnyネットワーク上に同一のデータが流通しているのを確認した。
沖電気工業と沖ウィンテックでは、該当する顧客にお詫びと事情説明を行なっている。また、これまでもWinnyによる情報流出対策に取り組んでいたにもかかわらず流出事故が発生してしまったことから、私有PCの業務利用の厳禁やデータ持ち出しの制限強化などの再発防止策に取り組むとしている。
なお、沖電気工業と沖ウィンテックでは、該当する法人顧客について具体的な社名などは公表していないが、これには東京電力が含まれることが明らかになっている。ただし、東京電力によれば、社内LAN施設の工事に関連する図面や写真であり、保安管理上の機微情報は含まれておらず、電力の供給に影響を与えるものではなかったとしている。
関連情報
■URL
沖電気工業/沖ウィンテックのニュースリリース
http://www.oki.com/jp/Home/JIS/New/OKI-News/2006/09/z06095.html
東京電力のニュースリリース
http://www.tepco.co.jp/cc/direct/06092002-j.html
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( 永沢 茂 )
2006/09/21 15:17
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