米調査会社のcomScore Networksは28日、米国内におけるローカルサーチ市場シェアの最終調査結果を発表した。
それによると、米国ネットユーザーの63%が7月の1カ月間にローカルサーチ(地域情報検索)を行なったことが判明した。これは1年前の2005年7月の調査時点に比べて、43%の増加率となる。サーチエンジン別のシェアを見ていくと、Googleが29.8%で首位、2位がYahoo!で29.2%とわずかに後に続き、次いで3位にMicrosoftが離されて12.3%となっている。
comScoreの調査によると、ローカルサーチを利用した人の41%は自分の住んでいる地域の探し物を行なっており、これから訪れようとしている町の情報を探しているのではなかったという。
特に地元の検索を行なっている場合、59%はレストランや映画館、テーマパーク、観光地などエンタテイメント関係の検索を行なっていた。そして、52%は特定の会社の電話番号や住所の検索、41%はレンタルカー、ドライクリーニング業者、弁護士などを地元で探していた。
またこの調査では、ローカルサーチの結果として消費者が実際に行動を起こすことも明らかにされており、47%の人は検索の結果として地元の店を実際に訪れている。また、41%がインターネット以外の方法で、37%がインターネットを利用して連絡を取っている。
ローカルサーチが増加している背景として、調査を行なったcomScore Media MetrixのエグゼクティブバイスプレジデントであるJack Flanagan氏は「いつも繋がっているというブロードバンド接続の状態にコンシューマーが適応し、地元ビジネスの情報を素早く見つけ出すことができるようになってきたために、ローカルサーチは力強い成長を経験している」と説明する。
最近の大手サーチエンジンの投資家向け会合では、米国内でサーチエンジンの広告市場が飽和状態に近づきつつあることが指摘されている。そのため各社は今後大きな拡大が見込まれているローカルサーチによる広告ビジネスに大きく注目しており、次々にサービスを投入しているという現状もある。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.comscore.com/press/release.asp?press=1017
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/09/29 13:14
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