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NECとNTT、ロボットを介して子どもを見守る「メルロボ連絡帳」を開発 |
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● ロボットが子どもと親、保育士の媒介に 「メルロボ連絡帳」は、携帯電話のメールでロボットを操作する「メルロボ」と、ロボットが撮影した画像を使ってブログを作成する「ロボ連絡帳」といった機能を備える。NECの「パーソナルロボットPaPeRo」と、NTTサイバーソリューション研究所の専用サーバー「ActionSwitchプラットフォーム」を利用する。例えば、親が保育園にいる子どもへの要望をメールでロボットに送ると、それをロボットが代弁・発音する。また、子どもの様子をロボットが録画し、動画メール（iモーション）として親に送ることも可能。さらに親は、動画の感想をロボットを介して伝えることができる。また、ロボットが撮影した子どもの画像を使い、保育士がブログを作成。親への連絡帳として活用できる。
● サーバーを仲介したロボット操作、情報管理 「メルロボ連絡帳」ではロボットの操作を、自由文のメールで行なえる点が特徴だ。保護者からのメールは専用サーバーに送られ、ロボットの動作に必要なキーワードを抽出、操作コマンドに変換。ロボットは、送られた指示を音声や動作で子どもに伝える。ロボットが撮影した映像も、専用サーバーを通して動画メールに変換され、保護者に送信する仕組みだ。ユーザー情報の管理も専用サーバー上で行ない、保護者のメールアドレス、対応する子どものID、ロボットのIDが一元管理できる。メールアドレス認証により不正アクセスを防止するほか、ロボットはユーザーをIDで識別するため、万が一盗難にあった場合でも、そこからメールアドレスなどの個人情報が漏れることはないという。
● 共同実験により本格サービス化を目指す NECとNTTでは、都内の知育施設「まいとプロジェクト」と、山梨の保育施設「マコト愛児園」でメルロボ連絡帳の共同実験を行なう。実施期間は2006年11月と12月。各月1～2日行ない、1日2～3回の頻度で1回2時間程度を予定している。実験では、あらかじめ設定された曲を使い、保護者から歌のリクエストを受け付けたり、子どもが歌う様子を保護者に動画メールで送る。また、ロボットが撮影した画像でブログを作成し、保護者・施設間のコミュニケーションを図る。 NECメディア情報研究所の山田敬嗣所長は、「子どもや高齢者に対する見守り・サポートのニーズが高まってきている。また、ロボットの高度化が進み、役立つレベルに達してきた。そこで、PaPeRoを使って保育分野でのサービスが行なえるのではと考え、ビジネス化に向けた検証をNTTと共同で実施する運びになった」と開発の背景を説明した。 NTTサイバーソリューション研究所の小川克彦所長は、「ActionSwitchプラットフォームにより保護者は、誰に何を歌ってほしいとメールするだけで、ロボットがそれを代弁してくれる。また、ロボットが子どもと遊んでいるときでも、サーバーからの指示を平行して受け付けられる。監視カメラで監視するのではなく、子どもと遊べるエージェントのような存在を目指す」と開発の抱負を述べた。 両社は今回の実験により、メルロボ連絡帳に対する子ども、保護者、施設スタッフの受容性や安心度、満足度などの評価を行ない、使い勝手や耐久性などの問題点を洗い出す。サービス化の時期や価格等は未定という。
関連情報 ■URL ニュースリリース（NEC） http://www.nec.co.jp/press/ja/0610/2503.html ニュースリリース（NTT） http://www.ntt.co.jp/news/news06/0610/061025a.html
（ 野津 誠 ）
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