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ソフトイーサ、次世代VPNサービスを実験提供する「PacketiX.NET」公開


 ソフトイーサは25日、VPN環境構築ソフト「PacketiX VPN 2.0」を用いた次世代サービスをASPで無償提供する「PacketiX.NET 実験用オンラインサービス」を開始した。PacketiX VPN 2.0の安定性・性能を評価し、技術的改良を図ることが狙い。まずは、「ASP型VPN実験サービス(仮想HUBホスティングサービス)」と「セキュアインターネット実験サービス」の2つを提供する。

 ASP型VPN実験サービス(仮想HUBホスティングサービス)では、実験用VPNサーバーのクラスタ上にユーザー専用の仮想HUBを作成することで、VPN通信が利用できるようになる。ユーザーは、グローバルIPアドレスを用意してVPNサーバーをインストールすることなく、VPNソフトの機能を利用できる。

 具体的には、コンピュータ同士のVPN接続、LANへのリモートアクセスVPN接続、LAN同士の拠点間VPN接続などが行なえる。セキュアなVPN環境を構築するだけでなく、少数ユーザーでコミュニティを形成し、1つの仮想HUBを作成して、通常LANでしか利用できないオンラインゲームのマルチプレイを行なったり、Windowsファイル共有サーバーを設置して自作の音楽やビデオを共有・交換するなどの使い方も可能だ。


ASP型VPN実験サービスの概要

 また、セキュアインターネット実験サービスでは、インターネットとの間のすべての通信をセキュアゲートウェイサーバーを経由させることで、SSLによって通信を暗号化できる。盗聴の恐れがある公衆無線LANや、会社・大学などの多数のユーザーが使用するLANを使ってインターネットに接続する場合でも、通信が盗聴されることはないという。

 米国では類似サービスとして、「Google Wifi」(旧称: Google Secure Access) などが提供されている。ソフトイーサによれば、Google WifiはVPN部分をPPTPで実装しているのに対して、セキュアインターネット実験サービスではTCPベースのSSLで実装している点が異なるという。セキュアインターネット実験サービスはGoogle Wifiと比べて、より多くの種類のNATやファイアウォール、プロキシサーバーなどを経由して安全に通信できるとしている。

 なお、2004年12月22日に設置した「SoftEther VPN 2.0実験用公開VPNサーバー」の機能は、今回セキュアインターネット実験サービスに統合した。SoftEther VPN 2.0実験用公開VPNサーバーでは、2004年12月から2006年10月までの間に、合計415TB以上の通信パケットがVPNサーバー内で処理され、135万回以上のVPN接続が行なわれたという。


セキュアインターネット実験サービスの概要

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.softether.com/jp/news/061025.aspx
  PacketiX.NET 実験用オンラインサービス
  http://www.packetix.net/jp/

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( 増田 覚 )
2006/10/25 18:22

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