“DVD Jon”としてよく知られているノルウェー人プログラマーのJon Lech Johansen氏が、iTunesのDRMを解読した可能性が高くなった。Johansen氏が現在所属している会社のマネージングディレクターが事実関係を認めた。
Johansen氏は現在、DoubleTwist Venturesという会社を米国で起業し、解読したiTunesのシステムをビジネスにする機会を模索している。同社のマネージングディレクターであるMonique Farantzos氏は「我々はiPod/iTunes生態系の鍵を開いた」とコメントした。
同社の技術を使用すれば、iPodで他の音楽ストアやビデオストアからダウンロードしたコンテンツを再生できる。また、携帯電話でiTunesからダウンロードしたコンテンツを再生することも可能になる。こうしたビジネスプランについてFarantzos氏は「我々は単に市場を開いているだけだ」と説明している。
現在22歳のJohansen氏は、DVDのアクセスコントロール技術を回避するソフトウェア「DeCSS」を開発し、インターネットで無料で公開したことで一躍有名になった。Johansen氏はLinuxでDVDを閲覧するためにこれを開発したとされるが、結果としてDeCSSを使用するとDVDが複製できてしまうため、映画業界などから提訴される一大騒動となった。
Johansen氏は今回、iTunes解読ソフトを公開せずにビジネス化することを計画している模様だ。もしこうした動きがさらに明確になってくれば、米Apple Computerとの騒動は避けられないだろう。
関連情報
■URL
DoubleTwist Ventures(英文)
http://www.doubletwistventures.com/
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/10/27 12:21
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