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心当たりのないメールからウイルスに感染する相談多数、IPA報告


 情報処理推進機構(IPA)は2日、10月に受け付けたウイルス・不正アクセスの届出状況や、情報セキュリティに関する相談の件数を公表した。加えて、心当たりのないメールに記されたURLから誘導され、ウイルスを取り込まされる被害が続出しているとして、注意を呼びかけている。


「心当たりのないメールは、興味本位で開かずにすぐ捨てよう」

 IPAによると、見知らぬ差出人から心当たりのないメールを受け取り、メール本文中に記載されているURLからアクセスしたサイトの表示に従いクリックした結果、ウイルスを取り込まされる被害に遭ったなどの相談が多数寄せられているという。

 IPAでは、注意が必要な迷惑メールを次の4種類に分類している。1)無差別広告などの迷惑メール。2)差出人はいろいろ変わっているが本文が同じ内容のメール。3)差出人が見知らぬ人で、内容にも覚えがないメール。4)差出人は知り合いであるが、件名が妙なものや普段と何か違うと感じられるメール。

 具体的な事例として、ウイルス駆除プログラムを装い、「トロイの木馬」を仕込むメールを紹介している。件名には、「あなたのパソコンがウィルスに感染している恐れがあります」と明記。本文で嘘の会社名、氏名を名乗った上で、添付したファイルでウイルスを駆除するよう仕向けている。その通り実行すると、ウイルスに感染する。

 IPAは、「このようなメールが届いても、リンクや添付ファイルをクリックすることなく、原則、すぐに捨てるようにしましょう」と呼びかけている。


ワンクリック不正請求への相談が過去最高記録を更新

 10月のウイルス届出件数は3,696件となり、9月の3,551件から4.1%増加した。またウイルス検出数は約117万個となり、9月の約105万個から11.5%増加した。ウイルス別の検出数を見ると、1位がW32/Netskyの約78万個。これは全体の66.9%を占める。2位はW32/Strationで約22万個、3位はW32/Mytobで約4万個だった。

 不正アクセスの届出件数は22件。このうち被害が確認されたのは15件だった。内訳は侵入8件、ワーム感染1件、DoS攻撃1件など。被害内容としては、Webページの改竄が3件、攻撃やスパム発信の踏み台が2件、フィッシングに悪用するためのコンテンツを設置されていたものが1件などだった。

 また、ワンクリック不正請求に関する相談が236件寄せられ、9月に更新した過去最高件数を上回った。その他の内訳は、「セキュリティ対策ソフトの押し売り」行為に関する相談が41件、Winnyに関連する相談が12件など。

 このほか、インターネット定点観測(TALOT2)の10月のアクセス状況として、「期待しない(一方的な)アクセス」が、10観測点において合計41万6,676件確認された。1観測点で1日あたり、平均305の発信元から平均1,437件のアクセスがあったことになるという。


10月のウイルス検出数 ワンクリック不正請求・相談件数推移

関連情報

URL
  コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況[10月分]について
  http://www.ipa.go.jp/security/txt/2006/11outline.html

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修正プログラムの配信を装うウイルスメールに注意、IPA報告(2006/10/03)


( 野津 誠 )
2006/11/02 19:30

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