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アドマガが運営する電子雑誌配信サービスのポータルサイト
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学習研究社(学研)子会社のアドマガは、電子雑誌配信サービスの試験運用を8日に開始する。雑誌の内容をそのままデジタル化するだけでなく、動画やゲームを組み合わせたリッチコンテンツを提供するのが特徴という。ユーザーは、専用ソフトをインストールすれば、無料でコンテンツを視聴できる。利用するには、メールアドレスや年齢などの会員登録が必要。本サービス開始は2007年1月中旬の予定。
アドマガは、同社が運営するポータルサイト上で出版社やゲームメーカー、食品メーカーなどのコンテンツを公開する。コンテンツは電子雑誌のほか、広告付きフリーマガジン、自社サイトに誘導する販売促進コンテンツなどが用意される。
ユーザーは専用ソフト「アドマガランチャー」を通じて、コンテンツの視聴や定期購読、バックナンバー管理などを行なえる。コンテンツは雑誌感覚でページをめくれるほか、コンテンツに連動した動画やゲーム、アンケートなどが盛り込まれる。いったんコンテンツをダウンロードすれば、オフライン時でもコンテンツを視聴可能だ。なお、アドマガランチャーの対応OSはWindows XP。
また、アドマガランチャーは、コンテンツに挿入したアンケートに対する回答やコンテンツの視聴履歴をアドマガに送信する。オフライン時に視聴したコンテンツの履歴はPC内に保存され、オンライン時に送信する仕組み。アドマガは、コンテンツ提供企業にこれらの情報を与えることで収益を得るほか、コンテンツの制作・配信料が収益源となる。さらに、この電子雑誌配信プラットフォームを企業・団体に提供することでも収益を得る。
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コンテンツを視聴する専用ソフト「アドマガランチャー」
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「アドマガランチャー」でコンテンツをダウンロードしているところ
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画像と動画を組み合わせたリッチコンテンツを視聴できる
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自社サイトに誘導するコンテンツ
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アドマガの須摩春樹代表取締役社長
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アドマガは、電子雑誌配信サービスを開始して2年半で700万人のユーザーを集めたという中国・台湾のXplus社と学研との合弁企業。アドマガのサービスは、Xplus社の電子雑誌配信サービスを日本向けにカスタマイズしたものだ。
アドマガの須摩春樹代表取締役社長は、「広大な中国では紙媒体を全国に配送するのが難しいことから、電子雑誌が優位。一方、日本では紙媒体の配信インフラが発達しているため、中国の仕組みをそのまま導入するのではなく、電子雑誌配信プラットフォームを企業・団体に提供するなど、Xplus社にはない独自のビジネスモデルを採用した」と話す。
電子雑誌配信を提供する他の企業との違いとしては、「既存の企業では、印刷物のレイアウトをそのままにしたPDFライクな配信方法を採用しているが、紙媒体が行き渡っている日本ではニーズが少ない。アドマガは、本のページレイアウトから脱却したページ構成に加えて、画像と動画の良いところを組み合わせた」と語り、新しい配信メディアであることをアピールした。
ユーザーを獲得する手法としては、親会社の学研の媒体を使って専用ソフトのダウンロードを促す。また、試験運用時のコンテンツ提供企業は、出版社や文具メーカーなど数社だが、今後拡大する考えだ。2008年3月期で売上高6億5,000万円、2009年3月期で売上高11億円を目指す。
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一般ユーザー向けコンテンツ配信サービスのビジネスモデル
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企業・団体向けコンテンツ配信受託サービスのビジネスモデル
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関連情報
■URL
アドマガ(11月8日公開)
http://www.admaga.jp/
( 増田 覚 )
2006/11/07 15:00
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