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Like.com
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画像認識とサーチエンジンを組み合わせる技術を開発している米Riyaは8日、世界初となる本当の意味での画像サーチエンジン「Like.com」を発表した。
このサーチエンジンは、画像の一部を指定すると、その画像に似た画像を検索してくれる。これまでの画像サーチエンジンは画像と結び付けられたタグや文章で検索しているにすぎなかったため、検索精度がきわめて低いことが課題となっていた。
Like.comは今回、ショッピングサーチエンジンとして登場した。現段階ではハンドバッグ、宝石、靴、時計の分野に絞り込んだ検索を行なう。Like.comのページにはセレブの画像が表示されており、セレブが身に付けている靴やハンドバッグなどを指定することで検索できる。また、画面左に表示される商品の一部分を四角く切り取って、その色や形あるいは両方とも合致する商品を探し出してくることも可能だ。
現在Like.comはAmazon、eLUXURY、ICE.com、Lands' End、ShoeBuy、Zapposなどのインターネット店舗と提携し、商品画像を表示している。Like.comは改良を続けており、1日あたり3万点以上の商品情報をインデックスし続けているという。
Riyaが開発したLike.comの仕組みは、指定された画像を分析し、独自の「デジタル署名」を生成する。このデジタル署名は、画像に関する情報を抽出したエッセンスだ。デジタル署名と、既にインデックスされている画像のデジタル署名を比較照合することによって類似の画像を探し出すことができるという仕組みだ。
Like.comでは現在、商品やその商品の色や形によって検索することができる機能を提供しているが、近々「Like Upload」と呼ばれる機能を追加する予定だ。これは自分が持っている商品画像をLike.comにアップロードして、類似商品を探せるというものだ。そうなれば雑誌などをデジカメで撮影した画像を手がかりに、似た商品をインターネットで検索、購入するといった新たなショッピングスタイルが可能になるかもしれない。
Riyaはもともと画像サーチエンジンのプロトタイプを公開し、話題となっていた経緯がある。当時はGoogleがRiya買収に関心を示しているという報道があったが、結局Riyaが売却はしないことを明らかにしたために話は立ち消えになったという。RiyaにはベンチャーキャピタルのBay Partners、BlueRun Ventures、Leapfrog Venturesや他の投資家などが合計1,950万ドルを投資しており、画像認識と検索技術ですでに十数個の特許を出願している。
関連情報
■URL
Like.com(英文)
http://www.like.com/
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/11/09 11:41
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