矢野経済研究所は21日、国内オンラインゲーム市場に関する調査結果を発表した。2006年度末の国内オンラインゲームの推計市場規模は、PC向け市場が653億円、ゲーム専用端末向け市場が344億円、アーケード市場が1,028億円で、いずれも前年比で約35%の増加となっている。
調査は2006年7月から9月にかけて、国内のゲームデベロッパーなど70社と、インターネットユーザー1,203人を対象に実施したもの。
PC向けオンラインゲームの市場規模は、2006年度末で653億1,000万円と推計。内訳は、ソフトウェアの売上が19億9,900万円、オンラインゲームサービスの「定額課金型」の売上が331億7,000万円、「アイテム課金型」の売上が301億5,000万円。
PC向け市場では、ソフトウェアの売上規模が年々縮小傾向にある一方で、ポータルサイト型のサービスが増加していると分析する。2004年度から2005年度にかけては定額課金制を採用するオンラインゲームが多かったが、現在はアイテム課金型が急速な増加傾向にあり、今後もこの傾向が続くと予測。2010年の市場規模は、ソフトウェア売上が14億2,000万円、定額課金型が396億6,000万円、アイテム課金型が688億7,000万円と予測する。
ゲーム専用端末向けオンラインゲームの市場規模は、2006年度末で344億円と推計。ゲーム専用端末向けのオンラインゲームはまだ立ち上がりの時期にあり、成長期にあるPC向け市場と比較すると当面は緩やかな推移で成長するとして、2010年度の市場規模は839億7,000万円と予測する。
アーケードゲーム市場では、ネットワーク対応機が好調に稼動しており、アミューズメント施設の主軸機種として順調に導入が進んでいると分析する。2006年度末のアーケードゲーム市場全体の売上が7,311億6,000万円、そのうちネットワーク対応機の売上が1,028億2,000万円と推計。2010年度のネットワーク機対応の売上は2,973億円に達し、アーケードゲーム機市場全体の30.9%を占めるまでに成長すると予測する。
PC・携帯電話におけるオンラインゲームの魅力について尋ねたアンケートでは、「遊びたいときにすぐ遊べる」という回答が最も多く、PC向けで55%、携帯向けで84%となった。このほかの回答では、「安上がりにゲームができる」(PC向け39%、携帯向け28%)、「短時間で遊ぶことができる」(PC向け23%、携帯向け29%)など、利便性や手軽さに対する関心が高く、特に携帯電話においてその傾向がより顕著に見られるとした。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.yano.co.jp/press/2006/000214.html
( 三柳英樹 )
2006/11/22 19:56
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