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年末年始のネット利用に注意、IPAが被害対策を紹介


 情報処理推進機構(IPA)は20日、年末年始におけるメール利用やWeb閲覧に関する注意喚起を行なった。

 IPAでは、年末年始はクリスマスカードや年賀状など、添付ファイル付きのメールを送受信する機会が多くなると指摘。最近では、差出人のアドレスを詐称し、知人からのメールを装った添付ファイル付きのメールが届くこともありうるとしている。こうした被害に遭わないためには、ウイルス対策ソフトやスパイウェア対策ソフトの利用、セキュリティホールの解消などの技術的な対策を実施するように呼びかけている。

 メールの添付ファイルの取り扱いとしては、1)見知らぬ相手から届いた添付ファイル付きメールは削除する、2)添付ファイルは拡張子やアイコンを偽装できるため、添付ファイルの見た目に惑わされない、3)知人からのメールでも添付ファイル付きのメールは疑う、4)やたらにファイルを添付しない、5)メールソフトの添付ファイルの扱い方を理解する――ことが必要だとしている。

 また、連休となる年末年始はWebを閲覧する時間も増えることから、ワンクリック不正請求やセキュリティ対策ソフトの押し売り行為による被害が増加すると指摘。ワンクリック不正請求については、PCの画面に請求画面が表示されても無視して、1)こちら側からの問い合わせ(メールや電話)は絶対にしない、2)ひたすら無視、3)絶対にお金を振り込まない――ことを守るべきだという。

 バナー広告に「あなたのPCがウイルスに感染しています」などのメッセージを表示してユーザーの不安を誘い、詐欺的なセキュリティ対策ソフトを購入させようとする押し売り行為については、「ほとんどの場合偽のメッセージであり、ソフトの代金を支払わせようとする悪質な行為。基本的には無視することが最善の方法」とアドバイス。意図しない妙なサイトにアクセスしてしまった場合には、すぐに引き返す(ページを閉じる)ことも有効としている。

 IPAではこのほか、企業のシステム管理者に対しても注意喚起している。年末年始はシステム管理者が不在になる場合が予想されることから、ひとたびウイルス・ワーム感染や不正アクセスによるWeb改ざん・メール不正中継などの被害に遭うと、不在期間中に被害範囲が拡大する可能性があるためだ。そのためシステム管理者は、ファイアウォールなどを適切に設定し、攻撃に対して確実に検出・対応できるようにするとともに、必要な修正プログラムを的確に適用するなど、日常のセキュリティ対策内容を再度確認してほしいとしている。

 また、休暇中に自宅へPCを持ち帰るユーザーが多いことが推測されるため、年明けの出勤時にはウイルス対策ソフトの定義ファイルを最新に更新した上でインターネットに接続させ、必ずウイルスチェックをしてからLANに接続させるように呼びかけている。


関連情報

URL
  年末年始における注意喚起[メール編]
  http://www.ipa.go.jp/security/topics/alert181220_mail.html
  年末年始における注意喚起[Web編]
  http://www.ipa.go.jp/security/topics/alert181220_web.html
  年末年始における注意喚起[システム管理者向け]
  http://www.ipa.go.jp/security/topics/alert181220_admin.html


( 増田 覚 )
2006/12/21 11:12

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