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ライブドア株主総会、社名変更や100株を1株に併合する議案などが承認


ライブドアの平松庚三代表取締役社長
 ライブドアは22日、千葉県の幕張メッセで定時株主総会を開催した。総会には約500人の株主が出席し、社名の「ライブドアホールディングス」への変更、USENの宇野康秀氏ら4人が取締役を辞任することに伴う新たな取締役の選任、株式100株の1株への併合などの議案が可決された。

 平松庚三代表取締役社長は、旧経営陣とともに証券取引法違反容疑により起訴されるなど、一連のライブドア事件について「皆様には大変なご心配と多大なご迷惑をおかけしましたことを深くお詫びを申し上げます」と謝罪した。

 旧経営陣に対しては、法的な責任が認められれば損害賠償請求なども求めていくとして、弁護士5人からなる外部調査委員会が検討中であると説明した。しかし、現時点では旧経営陣の刑事裁判が終わっておらず、検討に必要な書類が押収されていることなどから、調査委員会の最終報告は2007年春になるとの見通しを示した。

 ライブドアグループの事業報告では、ポータルサイト「livedoor」などのページビューは事件後も順調に推移したものの、大幅に減少した広告収入が完全に回復するには至っていないと説明。のれん代の償却期間を短縮したことや、事業・提携の中止に伴う特別損失などもあり、赤字決算になったとした。

 質疑応答では、株式100株を1株に併合することについて、100株未満の株主は議決権を失うこととなり、少数株主の切り捨てであるといった意見や、カーチス(旧ライブドアオート)やメディアエクスチェンジの売却価格が安過ぎるといった批判が相次いだ。

 また、今後の事業の見通しについては、平松社長が「今年度中(2007年9月まで)に単月で黒字を達成したい」と述べたのに対して、「事件前と比べてもコストは下がっておらず、コストカットの意識が不足している。今日の総会もこのように大きな会場を使う必要はない。本社ももっと安い所に移すべき」といった厳しい意見が寄せられた。

 平松社長を除く4人の取締役が辞任することについては、USENの宇野康秀氏と佐藤英志氏については一定の役割を果たしたとの申し入れがあったこと、清水幸裕氏については売却したファイナンス事業に専念すること、落合紀貴氏については新しい役員構成を了承したためと説明。新たに選任する4人の外部取締役については、法務やコンテンツビジネスなど各分野の専門家であり、ライブドアの再生にも強い意欲を持っているとした。

 ライブドアの取締役を辞任することとなったUSENの宇野康秀代表取締役社長は、「短い期間ではあったが、私なりにこの会社がどうあるべきか考えてきた。私なりに見てきた目線で申し上げると、ライブドアという会社の中には非常に優秀な若い社員がいる、どんどん挑戦できる環境を作るのが、会社とっても株主にとっても重要と考えた」と挨拶した。

 議案は、ライブドア側が提案した、決算などの計算書類、ライブドアホールディングスへの社名変更、取締役4人の選出、株式併合の4件についてはいずれも可決。株主から提案のあった、平松社長の解任、「株式会社再生」への社名変更、複数監査法人との契約などの議案は否決され、総会は終了した。


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URL
  ライブドア
  http://www.livedoor.com/

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( 三柳英樹 )
2006/12/22 17:11

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