Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

米eBayがIMを使用した決済サービスに関する特許を出願


 オークション最大手の米eBayが、インスタントメッセージング(IM)を使用した決済サービスに関する特許を出願していることが11日、明らかになった。これは同社が米特許商標庁(USPTO)に提出している出願書類が公開されたことに伴うものだ。

 eBayは、IM機能を持つ電話サービスのSkypeや、決済サービスのPayPalを傘下に保有しており、提出書類の中にもこのサービス名が現われることから、何らかの決済サービスを提供する準備をしている可能性もある。

 eBayが出願した書類の中では、企業が商品を販売する際に、ユーザーが即座に商品を購入できる方法があれば、より販売が促進できる可能性があると指摘。ユーザーはクレジットカード番号の入力や住所などの入力の手間を惜しむことから、即座に決済を執行する仕組みが重要だとしている。

 その上で、こうした問題を解決するために、IMと決済サービスを提供するプロバイダーが連携し、IMのクライアントからユーザーが直接決済の許可を出すことで決済ができる仕組みを提案。「Skype」や「PayPal」などの名前を例として出し、IMサーバーと決済サービスプロバイダーのサーバーを統合することにより、決済に関する詳細な情報を小売店側に提供することなく商品が購入できる仕組みを提案している。

 この仕組みは、IMサーバーと決済サービス側にユーザーのカード番号や住所氏名などをあらかじめ厳重に保管しておき、ユーザーの要請に応じて住所などを小売店に提示し、金銭を支払うというものだ。ユーザー側からは、本人確認のために何らかの識別符号を送信するだけで済む方法を採用するとともに、小売店との間で暗号化通信が利用できない場合には電話で相手と接続して決済を行なうというSkypeならではの仕組みも提案している。

 eBayは、2005年9月12日にSkypeの買収を発表した時点で、SkypeとPayPalの統合によるシナジー効果があるとしていたが、現在までそのようなサービスはほとんど提供されていない。なお、この特許は、eBayがSkypeを買収したちょうど1年後にあたる2006年9月15日に出願されている。


関連情報
URL
  米USPTOへの出願書類(英文)
  http://appft1.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO2&Sect2=HITOFF&p=1&...



( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/01/12 13:14

- ページの先頭へ-

INTERNET Watch ホームページ
Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.