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マイクロソフト、Windows Vistaの販売見通しは「楽観視」

Vista個人向け発売直前発表会を開催

1月30日に一般・個人向けに発売するWindows Vistaと2007 Office system
 マイクロソフトは15日、Windows Vista日本語版および2007 Office system日本語版を1月30日に一般・個人向けに発売するのに先立って、記者発表会を開催した。同社の国内におけるマーケティング展開や、PCメーカーなどパートナー各社の取り組みを紹介。国内主要PCメーカー18社が、Vista搭載PCの新製品合計247機種(1月15日現在)を発表し、一部製品が会場で展示された。

 Vista搭載PCのうち、一般・個人向けモデルのうち約7割は、Vista Home PremiumおよびVista Ultimate(BTO含む)搭載モデル、企業向けモデルのうち約9割がVista BusinessおよびVista Ultimate(BTO含む)搭載モデルだという。さらに、主要PCメーカーでは、2007 Office systemをプレインストールした新モデルも発売する。


Vistaは既存OS以上にシンプルで強力

マイクロソフトのダレン・ヒューストン代表執行役社長
 マイクロソフトのダレン・ヒューストン代表執行役社長は、「1995年にWindows 95とOffice 95が同時発売され、わかりやすいグラフィカルユーザーインターフェイスが搭載された。これにより、裕福な層や法人だけでなく、一般の消費者もPCを使うようになり、本格的なPCの民主化が進んだ」とPCの歴史を振り返り、2007年末までには世界で10億台のPCが普及するとの見通しを示した。

 Vistaの前バージョンのXPについては、「無線接続やブロードバンド常時接続を実現し、本格的なインターネット時代の突入を促した」と語り、2004年にSP2をリリースしてからは、「初期設定に最新のソフトウェアを自動更新する機能などを搭載したことでセキュリティが大幅に強化された」と指摘した。

 さらに、Vistaについては、「デジタル写真や音楽、動画などさまざまな機能を簡単に利用できる」として、「これまでのOS以上にシンプルで強力なデバイス」とアピールした。自宅でVista Ultimateを使用しているというヒューストン氏は、「家族の写真を閲覧したり、音楽のダウンロードや動画の再生など、デスクに座りっぱなしで延々と楽しそうにしていることから、女房も怒っている」というエピソードを披露。このようなデジタル生活が、日本でも普及することを期待していると呼びかけた。


Windows Vista Ultimateに搭載する「DreamScene」。動画を壁紙にすることが可能だ Windows VistaのCMでナレーションを務める女優の中嶋朋子はビデオメッセージを寄せた

Vistaではいかなる既存OSよりも互換性対応を強化

ジェイ・ジェイミソンWindows本部本部長
 ヒューストン氏に続いて登壇したジェイ・ジェイミソンWindows本部本部長は、Vista発売に対する同社の取り組みを説明した。まず、Vistaの広告スローガンとして「新世代プレミアム」を紹介。「PCに大きな潜在能力があることを感じているが、操作が難しくて十分な体験ができていない。Vistaでは、このようなPC初心者でも、メールやインターネットだけでなく、写真や音楽、動画などの多様な機能をシンプルな操作で利用できる」という思想が、スローガンに込められているとした。

 Vistaと既存製品の互換性対応状況については、国内では1月10日現在、PCが976製品、周辺機器が2,309製品、アプリケーションが327製品の互換性が確認されているという。ジェイミソン氏は、「XPとVistaの発売2週間前における互換性対応製品を比べると、Vistaの方が50%以上多くの製品が対応している」と語り、Vistaではいかなる既存OSよりも互換性対応を強化していると訴えた。なお、同社では、自分のPCや周辺機器の“Vista対応度”を診断できるツール「Windows Vista Upgrade Advisor」日本語版のダウンロード提供を1月30日に開始する。


Windows Vistaの広告スローガンは「新世代プレミアム」 Windows Vistaと既存製品の互換性対応状況

Windows Vista搭載PC発売を表明したパートナー企業 Windows Vistaの周辺機器を手がけるパートナー企業

Windows Vistaに対応するアプリケーションを手がけるパートナー企業 自分のPCの“Vista対応度”を測定できるツールも1月30日に提供開始する

Vistaの販売予測は「楽観視」をアピール

Windows Vista早期購入者向けのキャンペーン
 国内におけるマーケティング施策としては、実際の生活空間でVistaの機能を体験できる報道関係者向けのショールーム「デジタルライフメゾン」を展開。主要パートナー企業と協力して、Windows Vistaで実現されるソリューションを紹介する。

 消費者向けのキャンペーンでは、1月27日・28日に、東京都渋谷区の表参道ヒルズおよび全国の家電量販店約70店舗で、Windows Vistaおよび2007 Office systemを展示。各会場では、現在のPCからVistaへの移行に関する相談に同社社員が対応するほか、表参道ヒルズでは、特別ゲストによるイベントを行ない製品の魅力をユーザーに伝える。

 また、早期購入者に対しては、CinemaNow Japanの協力で、先着10万人に最大2カ月間ハリウッド映画を無料で閲覧できるキャンペーン「Cinema de Premium」を実施。映画配信サービス「CinemaNow」において、約1,000本の映画を視聴できる。キャンペーン期間は2月1日から3月31日(登録締め切りは2月28日)まで、Vista UltimateおよびVista Home Premiumの購入者が対象となる。

 ジェイミソン氏は、「ブロードバンドが普及し、PCを保有する世帯は7割を超えた。写真や音楽、動画などPCの使い方が増え、新たなアプリケーションも続々と開発されている。こうした状況下で、Vistaはデジタルエンターテイメントのハブとしての機能を持つようになる。重要なことは、パートナー企業が、Vista発売に合わせて革新的な製品を投入してくれることだが、PC産業全体がサポートしてくれている」と述べ、パートナー各社に対して感謝の意を示した。

 なお、Vistaの販売予測についてジェイミソン氏は、具体的な数値を明かさなかったが、「Vistaおよびパートナー製品に自信がある。PCの普及率に関する市場予測を見ても、Vistaの普及拡大が予想される」と語り、楽観視していることをアピールした。


ダレン・ヒューストン代表執行役社長と、Vista搭載PC発売企業の担当者 Windows Vista搭載PC

Windows Vista Ultimate搭載PC 法人向けのWindows Vista搭載PC

関連情報

URL
  Windows Vista
  http://www.microsoft.com/japan/windowsvista
  Windows Vista特集
  http://www.watch.impress.co.jp/headline/vista/


( 増田 覚 )
2007/01/15 16:56

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