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「楽天ウェブサービス」の概要
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楽天は17日、同社が運営するECサイト「楽天市場」のAPIを無償公開する「楽天ウェブサービス」ベータ版を開始した。これにより利用者は、楽天市場や「楽天ブックス」の商品情報を自らのサイトで利用できるようになる。
楽天ウェブサービスでは、楽天市場の商品情報を取得する「楽天商品検索API」、楽天市場のジャンル名やジャンル構造を取得する「楽天ジャンル検索API」、楽天市場の商品の商品コードから商品情報を取得する「楽天商品コードAPI」、楽天ブックスで販売している書籍情報を取得する「楽天書籍検索API」の4つのAPIを公開する。今後は、楽天ブックスが販売するDVD/CDの情報を取得するAPIや、楽天トラベルの施設情報を取得するAPIなどを公開する予定だ。
これらのAPIを活用する場合は、無料で取得可能な楽天会員IDとデベロッパーIDが必要。APIから取得したデータをもとにアフィリエイトリンクを作成する場合は、アフィリエイトIDを取得する必要がある。
楽天ウェブサービスを利用する企業や個人ユーザーは、商品検索など楽天市場の仕組みを自らのWebサイト上で提供することで、利用者の増大やアフィリエイトによる収入が見込める。一方、楽天側のメリットとしては、楽天ウェブサービスを利用するサイトを経由して、楽天市場へのアクセス増加を図れる。
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楽天がAPIを公開する意義
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楽天が公開するAPIの概要
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● 外部媒体からのトラフィック増大で「楽天経済圏」の発展を
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楽天の和田圭プロデュース本部副本部長
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これまで楽天では、楽天市場や楽天ブログなどの自社媒体を強化するほか、「楽天トラベル」や「楽天証券」などグループ企業の媒体を連携させるなど、グループ間のシナジー効果を強化することで利用者を拡大してきた。そのため、楽天市場の利用者層は、トップページに直接アクセスするか、各サービスを経由してアクセスするユーザーが大半を占めていたという。
こうした状況について、楽天の和田圭プロデュース本部副本部長は「インターネット上で展開するサービスはこれまで、ポータルサイトや検索エンジンを経由してアクセスするケースが主流だった。しかし最近では、ブログやSNSなど消費者が生成するメディア(CGM)を経由してアクセスする利用者が増えている」と分析する。
楽天ウェブサービスではCGMにAPIを公開することで、外部からのトラフィックを増やし、楽天市場や楽天トラベルなどの各サービスが構成する「楽天経済圏」の発展を図るとしている。また、同社の2007年のキーワードとして「More than Web戦略」を掲げ、PCや携帯電話のWebブラウザ以外の機器に対して、楽天のサービスを提供する考えを示した。
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楽天のトラフィックの流れ
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API公開で「楽天経済圏」の発展を図る
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関連情報
■URL
楽天ウェブサービス
http://webservice.rakuten.co.jp/
( 増田 覚 )
2007/01/17 18:15
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