総務省の所管する社団法人デジタルメディア協会(AMD)は1月31日、「Digital Contents of the Year'06/第12回 AMD Award」の授賞式を東京・港区の明治記念館で開催した。
第12回 AMD Awardの大賞/総務大臣賞は、映画「時をかける少女」が受賞した。細田守監督は、「ブログなど、インターネットでの口コミが作品の動員に大きな役割を果たし、ロングラン上映になった」と述べた。同作は部門賞のBest Directorも受賞している。
Best Producerは、「スーパーエッシャー展 ある特異な版画家の軌跡」が受賞した。同展では、美術館の来場者にニンテンドーDS Liteを無料で貸し出し、鑑賞ガイドとして活用した。日本テレビ事業局の大山麻沙美氏は、「これを機会に、もっと魅力的で素晴らしい鑑賞方法を提示できるような展覧会が生まれることを願う」と述べた。
Best Visual Designerは、Flashアニメの「やわらか戦車」が受賞。制作者ラレコ氏の代理として、株式会社ファンワークスの高山晃代表取締役が登壇。「デジタルで始まったオリジナルキャラクターを僕らが作っていくことで、次のクリエイターにつながっていく。数ある有名キャラクターのように、やわらか戦車も10年以上生き延びられるように頑張りたい」と語った。
Best Platform Producerは、携帯電話向けの電子書籍ビューア「BookSurfing」が受賞した。株式会社ボイジャー開発担当の小池利明取締役は、「一番普及しているデジタルデバイスが携帯電話。携帯電話で電子書籍ビューアとして動くBookSurfingが出たことで、より一層電子出版の普及に役立てると思う。ビューアの開発がゴールではなく、これからも皆様が電子出版できる環境を作りたい」と語った。
Best Network Producerは、音楽配信サービス「ナップスター」が受賞。ナップスタージャパンのポール・グリーンバーグ取締役co-COOは、「国内初の聴き放題サブスクリプションサービスを開始するにあたっては多くの課題があった。パートナー企業の支援もあり、昨年の10月にサービスを開始することができた。今後もパートナー企業と密に協力し、デジタル音楽業界の発展に向け努力したい」と述べた。
江並直美賞(新人賞)を受賞したWebデザイナーの中村勇吾氏は、「江並さんの作品を見て衝撃を受けたことが、今の仕事を選んだきっかけ。偶然にもこの賞をいただき、感激している」と話した。また、功労賞に選ばれた任天堂の宮本茂代表取締役専務はVTRでコメントを寄せ、「これからも、新しい技術を利用した遊びを、誰でも使えるように仕上げて提供したい。それによってクリエイターにも刺激を与えたい」と述べた。このほか、リージョナル賞は、阿蘇インターネット放送局「WEBTV-ASO」が受賞。阿蘇市の佐藤義興市長が登壇し、受賞コメントを述べた。
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細田守監督
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時かけ、主人公役の仲里依紗
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日本テレビ事業局の大山麻沙美氏
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ファンワークスの高山晃代表
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ボイジャー開発担当の小池取締役
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ナップスタージャパンのポール・グリーンバーグ取締役co-COO
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関連情報
■URL
AMD Award
http://www.amd.or.jp/
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・ 「時をかける少女」が第12回 AMD Awardの大賞に決定(2007/01/26)
( 野津 誠 )
2007/02/01 14:44
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