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ゆびとまのCEO逮捕、破産したアドテックスでの民事再生法違反容疑


 1月に破産したストレージ関連機器メーカーのアドテックスの元役員2人が、民事再生法違反(詐欺再生罪)の疑いで2月16日、警視庁に逮捕された。逮捕されたのは、アドテックス元副社長の下村好男容疑者と元執行役員・財務経理部長の菊地大輔容疑者。2人は現在、同好会サイト「この指とまれ!」を運営する株式会社ゆびとまの代表取締役CEOと取締役を務めている人物。

 アドテックスは2006年2月末時点の負債総額が149億円以上に達し、同年4月に民事再生手続きを開始した。しかし、10月に再生手続きの廃止が決定、保全命令が出された後、2007年1月に破産手続きが開始された。

 警視庁によると、下村容疑者ら2人はアドテックスに在任中、民事再生手続き中だったにもかかわらず、購入する適正な理由もないのに、株式会社NSSからERPシステムを購入するように装い、アドテックスの財産を債権者の不利益になるように処分した疑いが持たれている。NSSは下村容疑者が代表取締役を務めていた会社であり、5月18日から6月23日までの間にNSSの普通預金口座に3回にわたって計6,300万円を送金させたと見られている。

 新聞報道などによれば、下村容疑者は元暴力団の組長とされており、この報道を受けて、ゆびとまに出資するネットエイジグループが2月19日付でコメントを発表している。ネットエイジは2000年2月、ゆびとまが株式会社化された際に第三者割当増資の一部を引き受け、その後、ネットエイジ子会社のネットエイジキャピタルパートナーズ(NCP)が運営する投資ファンドに同株式を移動。現時点では、NCPによるゆびとま株の持ち株比率は0.7%にとどまる。

 ネットエイジでは、今回の報道についてゆびとまに事実関係を確認中だとしている。同時に、NCPが投資を行なう際は対象企業の経営陣と既存株主について審査を徹底していると説明し、「法令違反や反社会的勢力の存在が認められた場合には投資を行なわないこととしており、当社グループは反社会的勢力と一切の関わりを持っておりません」とコメント。今回逮捕された2人がゆびとまの現役員を務めているのは登記簿上で事実と確認したが、ネットエイジが第三者割当増資を引き受けた当時は、ゆびとまにはそのような勢力とのつながりはなく、その後、ゆびとまの創業当時の役員が退任に追い込まれるかたちで、現CEOらが就任したという。


関連情報

URL
  株式アドテックス
  http://www.adtx.com/jp/index.html
  株式会社ゆびとま
  http://www.yubitoma.co.jp/
  ネットエイジグループのニュースリリース(PDF)
  http://www.netage.co.jp/press_center/press_release/files/07021901.pdf
  関連記事:同窓会サイト「この指とまれ!」が法人化。株式会社ゆびとまに
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2000/0516/yubitoma.htm

関連記事
インデックスHD、株式会社ゆびとまの子会社化に関する基本合意を解消(2006/11/09)


( 永沢 茂 )
2007/02/19 17:03

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