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横浜みなとみらい21地区の3D地図。ツールバーには、天気や時間を指定するツールも並ぶ
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インクリメントPは、同社が販売している地図ソフト「MapFan PLANNER」のオプションサービスとして、衛星地図や3D地図を表示する「リアル3Dマップ BETA」を3月上旬にも公開する。Windows XP/2000に対応し、無償でダウンロード提供する専用アプリケーションソフトから利用できる。
リアル3Dマップ BETAでは、日本国内の衛星写真地図、航空写真地図、3D地図の3種類をインターネット経由でオンライン表示できる。このうち建物の3D表示については、政令指定都市の中心部などに限定されるが、ランドマークとなる1万件以上の建造物には実際のテクスチャを貼り付けたリアルなデータを用意。これらは都道府県ごとに分類されており、例えば横浜みなとみらい21地区の観覧車や日本丸メモリアルパークの帆船なども含まれている。その他の建物については、形状のデータは持っているが、大まかな分類に従ってオフィスビル風やマンション風などの汎用的なテクスチャで代用しているという。
3D地図はフリースクロールや回転、ズームなどの操作が可能だが、視点は、数十mの高さ(地域によって異なる)で下から見上げる視点と、約300mの高さ(同)から見下ろす視点の2種類の切り替えになる。このほか、天気や時間を切り替えて地図の雰囲気を変更することが可能だ。時間についてはPCの時計に連動することが可能で、例えば夕方の空の色などを反映する。
なお、リアル3Dマップ BETAは、MapFan PLANNERとは別個のアプリケーションとしてインストールされ、両者は「ランチャー」によって切り替えて使用する。また、リアル3Dマップ BETA自体は衛星地図や3D地図の表示に特化しており、通常の地図の表示や住所からの検索機能などは今のところ搭載していない。このため、例えば住所から検索したい場合は、まずMapFan PLANNER側で検索してその場所を表示した後、リアル3Dマップ BETAに切り替えることで該当する場所の衛星地図や3D地図を表示するかたちになる。
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東京・お台場のフジテレビ本社付近
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富士山
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インクリメントPは、CG事業を手がけるキャドセンター、地理情報システムを手がけるパスコとの共同事業として、3D地図ブランド「MAPCUBE」を展開している。これは、自治体における都市計画や災害シミュレーション、マンションデベロッパーの眺望シミュレーション、カーナビなどを対象に高精度の3D地図データを提供するものだ。東京23区や全国の政令指定都市を中心にすでにデータが整備されているという。
今回のリアル3Dマップ BETAは、MAPCUBEのデータをコンシューマ向けのサービスに活用するものとなる。ただし、MAPCUBEが業務用途として整備された高精度データであるのに対して、リアル3Dマップ BETAでは精度を落として提供する。インクリメントPでは、半年程度のベータ提供期間を通じてサービスモデルを検討していく。
関連情報
■URL
「リアル3Dマップ BETA」画像サンプル
http://www.mapfan-p.com/welcome/3d/index.html
MAPCUBE
http://www.mapcube.jp/
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http://internet.watch.impress.co.jp/static/column/chizu/2006/12/14/index.htm
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( 永沢 茂 )
2007/02/21 11:09
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