PR会社のエデルマン・ジャパンは22日、「ブログと政治的活動」をテーマにしたブログ利用動向調査の結果を発表した。調査は2006年11月に実施し、インターネット利用者1,000人から有効回答を集めた。欧米主要国でも同様の調査を行なったが、ブログ閲覧をきっかけに何らかの政治的活動に参加した人の割合では、日本が最も低かったという。
調査結果によれば、日本の回答者の約2割(18%)が、ブログを閲覧した後に何らかの政治的活動を起こしたと回答。この数字は、韓国(19%)に近いが、イギリス(28%)、フランス(27%)、米国(28%)などと比べて最も少なかった。年代別に見ると、18~34歳が22%、35~54歳が20%、55歳以上が11%と、日本では若年層のブログ閲覧者ほど政治的活動に積極的であることがわかった。米国では逆に、年代が高くなるほど政治的活動への参加率が高くなっているという。
また、「政治家に手紙・電話した」「政治集会・討論・集団広義に参加した」「地域問題に関する市民集会に参加した」「署名にサインした」「政党のために働いた」などの政治的活動のうち最低3つに関与した人の中で、ブログ閲覧後にこれらの行動を起こしたという人は、日本では29%と3割に満たなかった。この数字は、韓国(41%)、イギリス(48%)、米国(49%)などと比べて低かった。
このほか、過去12カ月間で参加したことのある政治的活動としては、日本では「署名にサインした」が18%で最も多く、次いで「市民集会に参加した」の9%が上位に挙がった。ブログ閲覧者に同じ質問をしたところ、「署名にサインした」が21%、「市民集会に参加した」が11%で、ブログ閲覧者の方が政治的活動に積極的であるとしている。
今回の調査結果についてエデルマン・ジャパンの熊澤啓三氏は、「昨今日本では、無党派層に代表されるような若年層の取り込み重要性が高まっている。その意味では、政治的活動に関心の高いブログ閲覧者への積極的な働きかけは重要であり、今後の選挙結果を左右する大きな要因になりうる」と分析している。
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■URL
ニュースリリース
http://www.edelman.jp/news/
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( 増田 覚 )
2007/03/23 11:06
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