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2006年のデータ通信市場は2兆2,000億円、Bフレッツ普及が影響


国内音声市場 エンドユーザー売上額および回線契約数予測、2005年~2011年
 IDC Japanは29日、国内通信サービス市場規模実績と予測を発表した。2006年における固定電話およびISDNの音声市場は、前年比4.1%減の3兆4,000億円。また、企業向けWANサービス、ブロードバンド、VoIPなどのデータ通信市場は前年比6.5%増の2兆2,000億円だった。

 調査レポートでは、2006年の国内通信サービス市場の動向について分析し、2007年から2011年までの市場予測を行なっている。市場分析は、主に「2006年 国内通信サービスの企業ユーザーデマンド調査」の結果、およびサービス提供事業者への取材内容や各社決算報告などのデータに基づいている。

 調査によると、2006年の固定電話などの音声市場は3兆4,000億円規模で、前年比4.1%減のマイナス成長になった。IDC Japanでは、2011年までの音声市場について年間平均成長率マイナス5.7%で縮小を続けると予測している。一方、ブロードバンドなどのデータ通信市場は2兆2,000億円規模で、前年比6.5%増だった。IDC Japanでは、2011年までのデータ通信市場について年間平均成長率3.4%で漸増傾向が続くと見ている。

 データ通信市場の内訳をみると、専用線が5,080億円、フレームリレーが600億円、ATMが426億円、IPベースVPNが1,880億円、広域イーサネットが1,903億円、ブロードバンドが1兆1,210億円、VoIPが1,086億円となっている。IDC Japanでは今後、専用線やフレームリレー、ATMの市場は縮小傾向が続く一方で、IPベースVPNや広域イーサネット、ブロードバンド、VoIPの市場は成長すると予測している。

 また、大きな市場変化として、VoIPの急速な成長とIPベースVPNの成長の鈍化を挙げている。2011年までに、VoIPは年間平均24.5%の成長率で伸びていく一方、IPベースVPNは年間平均マイナス0.6%で推移すると予測している。IDC Japanでは、変化の最大要因として、FTTH市場の成長を挙げる。特に、NTT東西のBフレッツが普及拡大することにより、FTTH利用者の増加に影響を与えるものと分析している。

 IDC Japanコミュニケーションズの門脇博之シニアマーケットアナリストは、「2006年の国内通信サービス全般を見ると、法人向けサービスおよびコンシューマ向けサービスともに光ファイバの普及拡大の影響が強くうかがえる。しかし、低廉なサービスの普及が拡大していることで、法人向けサービスの収益性が低下している。収益性向上のために、ネットワークの信頼性や品質の向上を図りながら、コスト以外にこれらの要素を重視するユーザー層をターゲットとする戦略がより一層重要になる」と分析している。


国内法人向けWANサービス市場 エンドユーザー売上額予測、2005年~2011年

関連情報

URL
  IDC Japan
  http://www.idcjapan.co.jp/

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( 野津 誠 )
2007/03/30 18:01

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