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コンテンツ・ポータルサイト運営協議会の田中純一氏
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日本経団連や日本レコード協会などの業界団体、民法キー局や出版社などが参加するコンテンツ・ポータルサイト運営協議会は、国内の映画や音楽、ゲームなどのコンテンツ情報や権利者情報を検索できるポータルサイトを5月頃に試験的に公開する。12日に開催された「CEATEC JAPAN 2007 デジタルコンテンツフォーラム」で、同協議会の田中純一氏が明らかにした。
このポータルサイト(名称は未定)では、国内のテレビ番組や映画、音楽、文芸作品、アニメ、写真やイラスト、ゲームなどのカテゴリのコンテンツに関する基本情報を検索できる。これによりコンテンツの二次利用を希望する事業者は、権利者に利用許諾の申し込みや交渉がしやすくなる。なお、ポータルサイトは一般公開するが、消費者が閲覧できるのはコンテンツ情報のみで、権利者情報にはアクセスできない。
これまで、事業者がコンテンツを二次利用したいと思っても、「コンテンツ利用のための情報提供基盤が整備されていないため、目的のコンテンツにたどり着けない」「権利の保有形態が多様で誰にコンタクトを取ればよいかわからない」といった問題があった。また、コンテンツを発信したいコンテンツホルダーも、広く告知できる場所がなかった。こうした背景から、ポータルサイトが作られることになったという。
利用の流れとしては、1)コンテンツホルダーがポータルサイトにコンテンツ情報や権利者情報を登録する、2)コンテンツの利用を希望する事業者がポータルサイトでコンテンツを検索する、3)事業者がコンテンツホルダーに利用の申し込みを行なう、4)双方が交渉する、5)コンテンツホルダーが事業者にコンテンツの利用許諾を与える――というイメージだ。ただし、3)以降の流れについては、ポータルサイトでは関与しない。
例えば映像の作品をポータルサイトで検索した場合、作品名や制作年、作品概要などのほか、原作や脚本、音楽などの関連情報も確認できる。これらの情報には、二次利用の申し入れに必要となる連絡先も表示される。事業者は、この連絡先をもとにコンテンツホルダーに問い合わせ、利用許諾の交渉を行なうことになる。
ポータルサイトの役割について田中氏は、「国内外におけるジャパン・コンテンツの情報発信」と「信頼の置ける事業者に対するコンテンツホルダーの連絡先紹介」の2点を挙げ、事業者がコンテンツホルダーに利用申し込みを行なうためのトリガーを提供するものであると説明する。そのため、著作権の権利処理業務や、通常のポータルサイトで展開されるようなマーケット機能は、一切排除するという。
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ポータルサイトで扱うコンテンツの種類
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ポータルサイトの利用イメージ
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ポータルサイトのトップ画面のイメージ
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作品情報を表示したポータルサイトの画面イメージ
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関連情報
■URL
日本経済団体連合会
http://www.keidanren.or.jp/
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・ 映画や音楽の著作権情報を検索できるポータルサイトが2007年4月に開設(2006/08/07)
( 増田 覚 )
2007/04/12 18:40
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