P2Pファイル共有技術「BitTorrent」を使って映画の違法コピーを配信していたユーザーに対して、香港の最高裁判所が18日、懲役3カ月の有罪判決を言い渡した。全米映画協会(MPAA)が同日発表した。MPAAによれば、BitTorrentによる違法配信で、ユーザーに対して有罪判決が出されたのは世界で初めてだという。
有罪判決を受けたのは、38歳の自称“Big Crook”。MPAAの会員企業の作品3タイトルについて、BitTorrentを通じて配信を試みていたという。今回、3つの訴訟に対してそれぞれ懲役3カ月が言い渡された。
Big Crookは、2005年1月に摘発され、インターネットを通じた映画の違法配信に関連する著作権侵害では、香港で初めてとなる訴訟が行なわれていた。裁判においてBig Crookの弁護人は、Big Crookの行為は「配信」の要件を満たしておらず、単に他のユーザーがダウンロードできるようにしていただけの消極的な役割だったと主張。しかし、最高裁は、BitTorrentにファイルをアップロードし、他のユーザーが利用できるようにすることが「配信」に当たると判断した。
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■URL
ニュースリリース(英文、PDF)
http://www.mpaa.org/press_releases/hk-btappealrel_may18_2007.pdf
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( 永沢 茂 )
2007/05/23 14:43
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