マイクロソフトとレーベルゲートは28日、Windows Media形式のPC向け音楽配信サービス「mora win」の新機能を発表した。Windows Media Player 11(以下WMP11)の機能を利用した楽曲検索や動画配信のラインアップ拡充、インターネットラジオとの連携などを追加。9月下旬から順次開始する予定だ。
● 「Word Wheel」によるカタログ検索などを追加
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おすすめオンラインストア表示の変更
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mora winは、レーベルゲートが2004年10月より運営している有料音楽配信サービス。2006年9月に「music drop」からmora winに改名し、2007年1月30日よりWMP11の「おすすめオンラインストア」でも提供している。カタログ総数は約30万曲。料金はシングル150円~210円、アルバム1,500円。音楽ビデオクリップの配信も行なう。
今回、新たに「カタログ検索」「自動レコメンド」「ビデオクリップ拡充」「プレイリスト」「コミュニティ」「インターネットラジオ」といった機能や新サービスを追加。さらに、おすすめオンラインストアの表示も変更した。おすすめオンラインストアは、WMP11の上部と、左サイドにローカルの楽曲選択と同じ並びでツリー表示される。
カタログ検索は、WMP11の機能「Word Wheel」を活用して楽曲を検索するもの。WMP11にあらかじめカタログをダウンロードしておくことで、素早い検索が可能という。ユーザーは、アーティスト名や楽曲名などを入力して検索できる。名称がわからない場合でも、頭文字から候補を表示することが可能だ。自動レコメンドでは、再生中の曲に応じて、自動的におすすめ曲を紹介する。動画配信では、従来の音楽ビデオクリップに加え、アニメ作品などのラインアップが拡充される。
プレイリストは、mora winが作成したコンピレーションアルバム。既に「80's」「ドラマ」「R35」などのコンピレーションがmora winで提供されているが、今回からWMP11上でも確認できるようになる。コミュニティでは、レーベルゲートが提供する音楽ファン向けSNS「PLAYLOG」と連携。楽曲の再生履歴が自動的にユーザーのブログに表示される。インターネットラジオでは、J-WAVEが運営する無料の24時間音楽専門放送「Brandnew-J」と連動。mora winからBrandnew-Jにアクセスできるほか、ラジオで流れた楽曲をmora winで購入することが可能になる。
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カタログ検索※開発中の画面
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プレイリスト※開発中の画面
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PLAYLOGとの連携※開発中の画面
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インターネットラジオとの連携※開発中の画面
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● 難しい技術を感じさせないわかりやすさを目指す
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マイクロソフトWindows本部のジェイミソン本部長
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堺執行役常務デジタルエンターテイメントパートナー統括本部担当
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マイクロソフトの堺和夫執行役常務は、「音楽業界の中でも特にレコード会社と近い関係にあるレーベルゲートと一緒にダウンロード音楽配信サービスを行なうことで、市場を盛り上げていきたい。マーケティングやプロモーション活動を積極的に行なう」と述べた。また、「難しい技術が使われていても、簡単に使えることが重要。OSとソフトウェアが一体化することで、エンドユーザーにわかりやすく提供する」とした。
レーベルゲートの今野敏博代表取締役社長は、「去年は音楽業界にとってエポックメイキングな年だった。初めて音楽配信の売上が、シングルCDの売上を上回った。これからは、音楽配信とパッケージがコラボレーションしながら進んでいく時代。そのような中で、マイクロソフトと協業できることは嬉しい」と話す。「mora winの新機能・サービスのテーマは、音楽の新“ハッケン”。世の中にある多くの楽曲とユーザーが出会える機会を提供したい」と語った。
J-WAVEの佐藤崇メディア開発局長は、「より多くのリスナーに音楽を楽しんでもらうため、2006年10月からBrandnew-Jを提供している。登録者数は24万人。開設当初よりmoraのサイトとは相互リンクをし、楽曲が買えるようにしている。WMP11とmora winの連携により、さらなるリスナー数拡大に期待している」と述べた。また、東芝モバイルギガ事業部商品企画部の稲葉均部長は、WMP11およびmora winと連携する「gigabeat Vシリーズ」の新商品についてデモンストレーションを行なった。
マイクロソフトWindows本部のジェイ・ジェイミソン本部長は、Windows Vistaの状況について説明した。現在の互換性情報サイト掲載数は、アプリケーションで約2,400製品、周辺機器で約6,200製品となり、対応率はWindows XPリリース時の同時期と比べ50%上回っているという。また、PC夏モデルのうちWindows Vista Home Premiumのプリインストールは83%とした。「我々はWindowsプラットフォームをパートナー企業に提供することで、いろいろなシナリオに対応できる。パートナーと一緒にプレミアムデジタルライフをユーザーに提供したい」と述べた。今後、6月には「WinHEC 2007 Tokyo」で将来のテクノロジーや、Webエクスペリエンスの発表を行なう予定という。
このほか、デジタル著作権管理(DRM)についてマイクロソフトの堺執行役常務は、「DRMに対する要求は、時代や地域によって変わるが、著作権者や流通者、利用者に合った技術の用意は必要。MSはそれを提供し、改善もしていく」と述べた。また、レーベルゲートの今野社長は、「DRMなしで流通すれば、世の中できちんと音楽を作る人がいなくなってしまう。テクノロジーは“見える”ことが良いことではない。DRMが意識されているうちは、技術的にはまだまだ進化の余地がある。DRMを感じさせないように音楽配信の著作権保護ができれば、DRM論争も古臭い話になっていくだろう」と語った。
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レーベルゲートの今野敏博代表取締役社長
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mora winのロードマップ
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J-WAVEの佐藤メディア開発局長
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Brandnew-Jの概要
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東芝モバイルギガ事業部商品企画部の稲葉均部長
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新発売のgigabeat Vシリーズ
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携帯電話やDMPとの連携
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mora winに対応する904iシリーズ
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2949
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・ 「VistaはXPの2倍は売れる」マイクロソフトのヒューストン社長(2007/01/30)
( 野津 誠 )
2007/05/28 17:50
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