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IntelとGoogle、PC電力半減・CO2削減を目指すイニシアチブ


 米Intelと米Googleは12日、PCの電力半減によって温室効果ガスの削減を目指す「Climate Savers Computing Initiative」を設立したと発表した。創設会員の中には、Dell、HP、IBM、Lenovo、Microsoftなども名を連ねる。

 PCで使用される電力の問題点について、Googleフェローでオペレーション担当シニアバイスプレジデントのUrs Holzle氏は、「今日、平均的なデスクトップPCは半分近くの電力を無駄にし、平均的なサーバーは3分の1の電力を無駄にしている。Climate Savers Computing Initiativeは、新たに電源機器に対して90%のエネルギー効率目標を設定しており、これが達成されれば温室効果ガスを年間5,400万トン削減し、エネルギーコストを55億ドル以上節約できる」と説明。最終的なその効果について、Intel Digital Enterprise GroupゼネラルマネージャーでシニアバイスプレジデントのPat Gelsinger氏は、「2010年までにClimate Savers Computing Initiativeの温室効果ガス排出削減量は、道路から1,100万台の車を減らすこと、あるいは20基の500メガワット石炭火力発電所を停止させることに等しいことになる」と説明している。

 Climate Savers Computing Initiativeは、目標を達成するために具体的なベンチマークを設けている。これは基本的に米Environmental Protection Agency(EPA)が設定した「エナジースター」ガイドラインに沿っており、年毎にハードルを上げていく計画だ。例えば、2007年にエナジースターの要件では、PC電源は最低80%のエネルギー効率を達成している必要がある。そして2010年にはこの目標を90%にまで引き上げる。サーバーに関しても目標が設定されており、2010年までに現在の85%から92%にまでエネルギー効率を引き上げる目標を達成するよう要求している。

 Climate Savers Computing Initiativeは、主にPCを利用する企業、また製品開発を行なう企業に対する具体的な要件を設けている。しかし、個人にもできることは多々ある。特にClimate Savers Computing Initiativeでは、自分のPC内の電源に関係する設定機能を十分活用することを推奨している。例えばスリープ、サスペンド、ハイバネーションなどの機能だ。特にPCの前から離れる場合、30分後に自動的にハイバネーションするように設定しておくだけで、最大60%の電力を削減できるという。また、Climate Savers Computing Initiativeのサイトには、個人が今後エネルギー効率の良いと認定された製品だけを購入するという「誓約」を行なうことができるようになっている。


関連情報

URL
  Climate Savers Computing Initiative(英文)
  http://www.climatesaverscomputing.org/
  Googleのニュースリリース(英文)
  http://www.google.com/intl/en/press/pressrel/climate_savers_20070612.html

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/06/13 11:18

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