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国内世帯の半数がブロードバンドを利用、「インターネット白書2007」調査


 インプレスR&Dは、インターネットの利用実態に関する統計データをとりまとめた「インターネット白書2007」を6月21日に発売する。価格は7,140円。


ブロードバンド世帯普及率は50.9%、IP電話の普及率は1年で倍増

インターネット白書2007
 「インターネット白書」は、1996年に1回目を発行して以来、今年で12回目となる。世帯普及率調査については、2007年3月に町村部を含めた全国201都市の一般世帯を対象に実施。電話とインターネットを用いて調査し、5,874世帯の有効回答を集めた。

 それによれば、2007年3月時点のブロードバンド世帯普及率は50.9%で、初めて日本の全世帯の半数を超えたという。2006年2月時点の41.4%と比べても、着実に伸びていることが伺える。

 インターネット利用世帯の接続回線としては、FTTHが28.2%、ADSLが40.6%、CATVが10.6%など。インターネット利用世帯の8割がブロードバンドを利用していることがわかった。家庭からのブロードバンド利用者数は、4,627万人と推計している。

 IP電話の世帯普及率は18.8%で、昨年の8.4%から倍増した。その一方、VODや多チャンネル放送などの映像をブロードバンド回線で視聴するIPTVサービスの世帯普及率は、1.8%にとどまった。


インターネット世帯浸透率と普及率、ブロードバンド世帯急率の推移

自宅でのインターネット利用者の接続回線(左)、家庭のブロードバンド利用者数(右)

利用場所・利用機器別・インターネット利用者数の推移

10人に2人が動画共有サイトを利用、「セカンドライフ」認知率は3割

 個人のインターネット利用実態調査については、2007年4月にWebアンケートを実施。5,728サンプルの有効回答から、世帯普及率調査で得た年代・性別などのデータをもとに調整し、2,000サンプルを抽出した。

 それによると、動画共有サイトの利用率は18.7%で、10人に2人が利用していることがわかった。ただし、このうち「閲覧のみ」というユーザーが92.0%で、動画を投稿したことのあるユーザーは8.0%と1割に満たなかった。利用しているサービスとしては、「YouTube」を挙げる人が93.3%と圧倒的に多く、以下は「ニコニコ動画」の29.1%、「Ameba Vision」の12.1%と続いた。

 ブログやSNSなどのコミュニティサービスについては、全体の70.0%が何らかのサービスを利用していることがわかった。中でも閲覧率が高いのは「ウィキペディア」の34.9%で、「掲示板」の20.7%を上回った。発言・書き込み率が高いのは、「ブログ」の24.4%で、「SNS」の17.3%が続いた。「Q&Aコミュニティ」については9.7%が閲覧のみ行ない、3.8%が発言・書き込みをしていた。

 このほか、3D仮想空間サービスの認知率では、「セカンドライフ」が29.1%で3割程度だったほか、「スプリューム」が8.8%で2位。2007年4月時点でセカンドライフを利用しているという人は0.8%、アカウントは持っているがほとんど利用していないという人は1.3%と、利用率はわずかだった。


動画投稿サイトの認知と理由(左)、動画投稿サイトの利用状況(中)、閲覧している動画投稿サイト(右)

3D仮想空間サービスの認知と利用

Web 2.0への取り組み、半分以上の企業が「利用予定なし」

 企業利用動向調査については、企業におけるネットワークやインフラ、Webサイトの導入・管理・運用対象者を調査対象として、Webアンケート調査を2007年4月に実施。得られた1,500サンプルをもとにまとめた。

 Web 2.0という言葉を認知している企業のWeb担当者を対象に、自社内のWeb 2.0分野への取り組みを聞いたところ、「社内ブログ・Wiki」が11.9%、「メンバー全員が参加可能なオンラインコミュニティ」が10.4%、「RSS」が9.8%、「マッシュアップ」が4.7%などで導入率は1割程度にとどまり、各項目で「利用予定はない」という回答が半数を超えた。

 その一方、「情報共有やコラボレーションのためのWebサイト利用に対する意識」については、管理職の59%が「会社の収益を増やす機会である」と回答した。インプレスR&Dでは、「Web 2.0の重要性は認識しているものの、半数以上が具体的な利用計画には至っていないという現実が浮き彫りになった」と分析している。

 また、自社サイトでWeb APIを公開しているという企業は5.8%、公開されているWeb APIを自社サイトに利用しているという企業は6.8%だった。Web APIの認知率については、67.2%に上った。

 グーグルのエンタープライズ向けソリューション「Google Apps」については、37.2%が認知していたが、「わからない」「どんなサービスか知らない」を合わせた非認知率は6割を超えた。実際に導入している企業は0.9%、導入を検討しているという企業は3.3%だった。

 このほか、情報セキュリティの被害経験率は31.4%と3割を超え、被害の内訳としては「内部の人間によるウイルス感染」が16.9%が最も多く、「不正アクセスによるウイルスやワームの被害」が11.6%で続いた。現在取り組んでいるセキュリティ対策の効果については、「どちらとも言えない」が48.5%で最多。「あまり自信がない」「まったく自信がない」を合わせると28.1%に上り、「非常に自信がある」「やや自信がある」の23.4%を上回る結果となった。


次年度の情報セキュリティ関連投資額の見込み(左)、次年度の通信コストの見込み(右)

ブロガーらも招いて幕張メッセで記者発表会

インプレスR&Dの井芹昌信代表取締役社長
 13日には、幕張メッセで「インターネット白書2007」に関する記者発表会が開催された。発表会にはマスメディアの記者のほか、ブロガーも出席した。

 発表会では、世帯普及率調査を行なうにあたり、昨年の「インターネット白書2006」では人口50万人以上の26都市が対象だったのに対し、今回、調査対象を201都市に拡大した理由について説明。「インターネットが成熟期に入り、普及状況や利用人口の拡大のみを把握する段階ではない。今後は、接続の質やインターネットの利用内容、インターネット技術を使ったアクティビティ、どこにいてもつながるといったコネクティビティに着目する必要がある」とした。

 また、インプレスR&Dの井芹昌信代表取締役社長は、「Web 2.0のサービスが定着しつつあるというデータが出る一方、既存の“Web 1.0”は飽和状態で、成長の踊り場のような状態」だと指摘。動画共有サービスや3D仮想空間サービスなどの台頭が目立ってきていると説明した。

 発表会ではこのほか、個人のインターネット利用実態調査におけるファイル交換ソフトの利用率についての調査結果も公表された。「使っていない」(63.0%)と「わからない」(25.5%)を合計すると、9割近くが利用していないことがわかった。一方、利用者は1割程度で、サービスの内訳としては「Winny」(5.1%)や「WinMX」(3.7%)、「LimeWire」(3.2%)などが多かった。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.impressholdings.com/release/2007/052/
  インターネット白書2007
  http://direct.ips.co.jp/book/Template/Goods/go_BookstempGR.cfm?GM_ID=2410&SPM_ID=1&CM_ID=004000E60&PM_No=&PM_Class=&HN_NO=00400

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( 増田 覚 )
2007/06/13 17:14

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