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米Veoh、分散P2P型インターネットテレビソフトを発表


VeohTVのサイトに掲載されているスクリーンショット
　動画共有サイトの米Veoh Networksは20日、インターネットテレビソフトウェア「VeohTV」のベータ版を発表した。現在、招待制のクローズドベータテストが行なわれている。Veohは、YouTubeなどのライバルの1つである比較的高画質の動画共有サイトとして知られていたが、新たな市場に進出することになる。

　VeohTVについて、Veoh NetworksのCEOであるDmitry Shapiro氏は、「限られた数のコンテンツ提供者しかいない閉鎖的なシステムのJoostとは異なり、VeohTVはオープンなインターネット標準規格をサポートし、実質的にインターネット上のほとんどすべての動画コンテンツにオンデマンドでアクセスできる」とコメント。P2P型インターネットテレビとして同じく注目を集めているJoostとの違いを強調した。

　VeohTVは、インターネット上のほとんどの動画を検索し、視聴するための共通のインターフェイスを提供する。そのため米FOXや米CBSのようなテレビネットワークにとどまらず、YouTube、Google Video、Veoh.com、MySpaceのような動画共有サイトの動画でも1つのインターフェイスで視聴できる。

　検索方法としては、キーワードでインターネット上の動画を検索できるほか、CBSやNBCといったチャンネルによってコンテンツを探すこともできる。また、自分の好みに合ったコンテンツを容易に見つけられるようにするための推薦エンジンを搭載しており、ユーザーの設定やこれまでの視聴行動に基づいて最適のコンテンツを勧めてくれる。

　視聴している動画はフルスクリーンモードで再生でき、許可されている場合にはボタンをクリックしてローカルにダウンロード保存できる。Veohネットワークは分散P2P型ネットワークであり、他のVeohユーザーと動画を共有しながら再生することにより、高画質とスピードを両立させている。

　Veohはコンテンツ保有者にも注意を払っている。VeohTVは、動画所有者のWebサイトにアクセスして再生することになるため、コンテンツ保有者はそのままの状態でオーディエンスを計測することができ、広告もそのまま配信される。

　また、動画を見ている最中にさまざまなウィジェットを表示させることができる。これらウィジェットからはAmazon、eBay、Gmail、Hotmail、CraigList、AOLやその他のサービスにアクセスでき、今後も様々な種類のウィジェットが追加されていく予定だ。

　VeohTVは現在、招待制ベータテストのため、参加希望者は同社の登録フォームに氏名やメールアドレスを登録しておくことで招待を待つことになる。Windows版とMac OS版が用意されており、Windows版はWindows Vista/XP/2000 SP4、Mac OS版はMac OS X 10.3.9以上の環境が必要だ。また、ほとんどの標準的な動画／音声コーデックに対応しており、Windows Media Video、QuickTime、DivXなどのフォーマットを利用できる。

関連情報

■URL
　 VeohTV（英文）
　 http://www.veoh.tv/
　 ニュースリリース（英文）
　 http://appserver.veoh.com/static/corporate/press_releases/06_20_2007.html


（ 青木大我 taiga@scientist.com ）
2007/06/21 12:10

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