米Symantecは25日、圧縮・解凍ソフト「+Lhaca」にパッチ未提供の脆弱性があるとして警告した。同社のブログによれば、Lhaca デラックス版バージョン1.20で脆弱性を確認しており、この脆弱性を突くLZHファイルを日本語版Windows XP上で実行した場合、Windowsのシステムフォルダにバックドアが開かれるという。
Symantecによれば、22日に日本のユーザーから提出されたLZHファイルを検証した結果、複数のNOP(No Operation)スレッド、シェルコードに似たコードブロック、暗号解読用コード、エンコードされた実行ファイルがアーカイブファイル自体に入っていることがわかった。このファイルには、ファイルフォーマットを悪用する際に必要な構成要素のすべてが含まれていたとしている。
アーカイブ自体は「Trojan.Lhdropper」として検出される。これがLhaca デラックス版 1.20のインストールされた日本語版Windows XP上で実行された場合、Windowsのシステムフォルダにバックドアが開く。また、別のLZHアーカイブも投下され、バックドアが開いた後に開かれる。このアーカイブにはワープロソフト「一太郎」の無害なドキュメントが含まれており、Symantecでは「明らかにユーザに疑問を抱かせないためのトリック」と分析している。なお、この脆弱性は、文字列長の確認を適切に行なわないstrcpy()の呼び出しが原因だという。
関連情報
■URL
Symantec Security Response Weblog: Beware of LZH(英文)
http://www.symantec.com/enterprise/security_response/weblog/2007/06/beware_of_lzh.html
( 増田 覚 )
2007/06/26 18:59
- ページの先頭へ-
|