米McAfeeのセキュリティ研究組織「McAfee Avert Labs」は、2006年11月末に発表した「2007年セキュリティ脅威トップ10」の予測を更新した。フィッシングサイトなどの脅威は予測通り拡大しているが、ボットなどの問題は予想外の減少を示しているという。
McAfee Avert Labsが2007年第1四半期に確認したフィッシングサイトの増加率は784%で、今後は、Wikiページなど、オンラインの共同作業サイトやオンラインアプリケーションのサイトの不正利用が増加することを懸念。さらに、インターネットアーカイブサイトも被害を受けると予測している。
携帯電話に対する攻撃が増加すると見ていたが、実際は携帯電話、スマートフォンなどをターゲットにしたマルウェアの新たな事例が複数報告されたものの、2007年第1四半期における携帯電話をターゲットにしたマルウェアの総数は減少した。
ボットなどについては、自動タスクを実行するプログラムの使用がハッカーの間で増加すると予測していたが、実際は減少傾向にあり「大きな誤算」としている。増加すると見ていた画像入りスパムについても、2007年初めは全スパムの最大65%を占めていたものの、最近は減少しているという。
McAfee Avert Labsと製品開発を担当するシニアバイスプレジデントのジェフ・グリーン氏は、「今回、年初の予測を実際の動きと比較する中で、予測通りプロによる組織犯罪は引き続き増加し、インターネット上で多くの犯罪活動が行なわれているが、携帯電話をターゲットにしたマルウェア、画像入りスパムが減少したことは予想外で驚いた」とコメントしている。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.mcafee.com/us/about/press/corporate/2007/20070619_040000_c.html
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( 野津 誠 )
2007/06/26 20:05
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