熊本県警は6月28日、他人のIDを使用してSNS「mixi」にアクセスし、向精神薬の「リタリン」を違法に販売したとして、横浜市青葉区の職業不詳の女性(24歳)を逮捕した。容疑は、不正アクセス禁止法違反、私電磁的記録不正作出・同共用罪、薬事法違反、麻薬及び向精神薬取締法違反。
逮捕された女性は、熊本県鹿本郡植木町に住む女性のmixiのIDとパスワードを窃用し、2006年11月頃から数十回にわたり不正アクセス行為をした上、そのIDのメールアドレスやパスワードを変更。その後もこの女性になりすまし、mixiの掲示板などを利用してリタリンを違法に販売していたという。2006年10月、11月、2007年4月の3回にわたって、リタリン計130錠を総額5万5,750円で3人に販売していたことが判明している。
熊本県警によれば、mixiを利用した違法な薬物販売を摘発したのは全国で初めてだという。ただし今回の摘発は、ID・パスワードを盗まれた女性から「mixiにログインできなくなった」との相談が同県警サイバー犯罪対策室に寄せられたことが端緒となった。
SNSなどのコミュニティでは、違法な薬物販売を行なっているコミュニティがあったとしても、会員制という仕組みがネックとなって、警察のサイバーパトロールだけではなかなか摘発には結び付かない模様だ。今回は、不正アクセスの捜査が薬物の違法販売の摘発につながったかたちになる。
関連情報
■URL
熊本県警
http://www.police.pref.kumamoto.jp/
mixi
http://mixi.jp/
( 永沢 茂 )
2007/07/02 18:27
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