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ユビキタスの進展でGDP成長率1%引き上げも〜2007年版「情報通信白書」

「YouTube」や「Second Life」の話題にも言及

 総務省は3日、2007年版の「情報通信に関する現状報告(情報通信白書)」をとりまとめた。今年は「ユビキタスエコノミーの進展とグローバル展開」を特集テーマに据え、ユビキタスネットワークの進展による経済成長への貢献度について「ユビキタス指数」などを用いて推定している。同日よりWebサイト上で全文を公開したほか、CD-ROM付きの冊子も2,780円で7月4日から書店などで発売する予定だ。


知識と情報が経済成長の源泉に

Webサイトで公開している「情報通信白書」のHTML版。このほかPDF版もある
 白書では、超長期的に見た経済成長について、「農業の時代」「工業の時代」を経て、今後は「情報・知識の時代」が到来すると説明。情報・知識の時代では、ユビキタスネットワークによって利用される情報や知識が経済成長の源泉になるという。

 さらに白書では、移動体通信の加入契約数やインターネット人口普及率、ブロードバンド契約数、企業におけるテレワーク実施率など8系列により算出した「ユビキタス指数」をもとに、ユビキタスネットワークの進展が経済成長もたらす貢献についてマクロ生産関数により推定。プラスの寄与が確認されたとしている。

 具体的には、今後日本経済が順調に推移し、ユビキタスネットワークのポテンシャルが十分に発揮された場合、2010年における実質GDP成長率は3.16%になるという。日本経済が必ずしも順調に推移せず、ユビキタスネットワークも十分に進展しない場合の2.09%と比べて、実質GDP成長率が1%程度引き上げられると予測している。

 なお、前者のシナリオの場合、3.16%のうち、情報通信資本の寄与度は0.30%、情報通信資本のユビキタス化(ユビキタス指数×情報通信資本ストック)の寄与度は1.14%を占めるという。


携帯のみのネット利用者が大幅減少、コンテンツの大容量化が背景に

 ユビキタスネット社会の現状については、2006年末の数値として、インターネットの人口普及率が68.5%、利用人口が8,754万人(対前年比2.6%増)に達したことを報告。利用端末別では、PCと携帯電話・PHSの両方を併用する人が6,099万人(同25.4%増)と最も多い。PCのみ利用が1,627万人(同2.6%増)、携帯電話・PHSのみが688万人(同64.2%減)などだった。

 携帯電話・PHSのみの利用者が大きく減少した一方で、PCと携帯電話・PHSの併用者が増加した点については、FTTHの普及によりコンテンツが動画や音声などへ大容量化が進んだことが背景あると分析。携帯電話・PHSだけではこのような大容量サービスを満足に享受できないことから、PCを併用することでサービスごとに携帯電話・PHSと使い分ける傾向が高まったことが考えられるとしている。

 同じく2006年末におけるブロードバンド回線の契約数は、2,644万契約に達した。DSLが1,401万契約(対前年比3.5%減)と初めて減少に転じた一方で、FTTH契約数は880万契約(同61.3%増)と大きな伸びを示した。

 このほか白書では、コラムコーナーにおいて、SaaS(Software as a Service)の動向や動画共有サイト「YouTube」、3Dバーチャルワールド「Second Life」、洋菓子メーカーのモンテールが開設したSNS「スイーツ探検隊」などの話題も取り上げている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.soumu.go.jp/s-news/2007/070703_2.html
  平成19年版 情報通信白書(HTML版)
  http://www.johotsusintokei.soumu.go.jp/whitepaper/ja/h19/index.html

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( 永沢 茂 )
2007/07/03 19:29

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