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キングソフト代表取締役の広沢一郎氏(中央)、取締役の翁永飆氏(左)と沈海寅氏(右)
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キングソフトは19日、広告モデルによる無料のセキュリティ対策ソフト「Kingsoft Internet Security free」の提供を開始した。同社のWebサイトやアライアンスパートナーを通じて配布する。機能は従来のInternet Securityと変わらないが、インターフェイスなどに広告が表示される。
Kingsoft Internet Securityは、中国キングソフトが開発したセキュリティ対策ソフトの日本語版。2005年に同社の日本市場参入にあわせて提供開始した。最新バージョンは「2007」となり、価格はライセンス2年間が1,800円から。年間更新料は980円。更新料不要の「無期限版」も1ユーザー2,980円から用意している。対応OSはWindows Vista/XP/2000。
今回の「free」は、ソフトのダウンロード、年間更新料が無料となるバージョン。メイン画面やオンラインアップデートを知らせるポップアップに広告が表示される。無料ながら、「アンチウイルス」「アンチスパイウェア」「ファイアウォール」「セキュリティアナリシス」といった製品版と同様の機能を備えている。広告を表示したくない場合は、製品版を購入する。
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ランチャー画面
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広告表示例
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キングソフトでは、広告配信パートナーおよびアライアンスパートナーと提携し、無料版を提供する。広告配信パートナーは、リンクシェア・ジャパンやオーバーチュアなどで、これらに出稿している企業の広告が配信される。ソフトをインストールする際に、ユーザーの属性情報(地域、性別、年齢など)を入力するので、それに応じた広告を配信する。
アライアンスパートナーは、「エキサイト」「Infoseek」といったポータルサイトをはじめ、2ちゃんねる検索「Find.2ch」、フリーDVDマガジン「codeNEO」など。これらパートナーには、OEMとしてInternet Security freeが提供され、パートナーのサイト上やDVDに同梱する形で、各社のロゴが入ったバージョンを配布する。OEM供給としては、企業のノベルティとしての利用も見込む。
キングソフトの沈海寅取締役は、「無料のセキュリティソフトをユーザーの選択肢に加えてもらうことで、今までセキュリティ対策を行なっていなかったユーザーにも使ってもらえる」とコメント。また、「他社が出している更新料0円のソフトも好調であり、ユーザーは価格にセンシティブ。フリーの可能性と必要性は大きい」とした。
さらに、「フリーのセキュリティソフトは海外にもあるが、キングソフトは日本語をサポートし、機能や更新頻度も上。2007年中に1日最大24回の定義ファイル更新を目指す」とアピール。「無料なだけではなく、ユーザーにとって有益で、使って感謝してもらえる、信頼してもらえるフリーソフトを提供していきたい」とした。
なお、Internet Security freeの提供は日本のみ。中国で配布しない理由について沈海寅取締役は、「中国では製品版がよく売れている。無料版を提供すれば製品版が売れなくなる恐れもあるためリスクが高い」と述べた。
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OEM提供した例
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パートナー各社
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広告モデルの詳細
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広告配信の流れ
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.kingsoft.jp/release/070719.htm
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・ キングソフト、セキュリティ対策ソフトの最新版と新料金体系を開始(2006/09/21)
( 野津 誠 )
2007/07/19 20:10
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