モーニングスターは23日、投資信託情報などを提供する同社サイトに対して数回にわたり不正なアタックがあり、一時的にウイルスが侵入していたことを公表した。同日現在では完全に駆除を行ない安全な状態だとしているが、この間に同サイトを閲覧したPCにウイルスが感染した可能性があるとして、利用者に対してウイルス対策ソフトによるチェックを呼びかけている。
モーニングスターによると、このウイルスは「TSPY_LINEAGE.ACZ」(トレンドマイクロによる呼称)。感染したユーザーがオンラインゲーム「リネージュ」のWebサイトにアクセスした際に、キー入力を収集し、IDやパスワードなどのアカウント情報を取得。それらの情報をリモートユーザーにメールで送信するという。
モーニングスターでは、原因や感染ルートなどについて詳細を調査中だとしている。なお、同社データベース内へのアクセスはないとしており、個人情報が漏洩することは考えられないと説明している。
● Googleの検索結果ページでは、マルウェア配布サイトとの警告
Googleでは、「ユーザーに無断で悪質なソフトウェアをインストールする可能性のあるサイト」(Googleのヘルプセンターの説明より)がWeb検索結果にあった場合、そのサイトのタイトルの下に「このサイトはコンピュータに損害を与える可能性があります」と表示。そのサイトをクリックしても「警告・このウェブサイトにアクセスすると、コンピュータに損害が生じる可能性があります」という警告ページが表示され、検索結果ページから直接クリックして危険なサイトにアクセスできないようになっている。
モーニングスターのサイトも今回、これに該当すると判定された。24日午後5時現在も、Googleの検索結果ページではモーニングスターのサイトに対して警告メッセージが表示されている。
モーニングスターのほかにも最近では、携電話帯・PC向けの無料ホームページ作成サービス「魔法のiらんど」において、不正アクセスを受けてサイトが改竄され、悪意あるサイトへリダイレクトするソースコードが埋め込まれるという事件があった。その際に仕込まれていたのもTSPY_LINEAGE.ACZだった。
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GoogleのWeb検索結果ページで警告メッッセージが表示された
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Googleの検索結果からアクセスしようとすると、警告ページを表示
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関連情報
■URL
モーニングスター
http://www.morningstar.co.jp/
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( 永沢 茂 )
2007/07/24 18:27
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