米The Walt Disney Companyは1日、子供向けのインターネット仮想空間「Club Penguin」を買収したと発表した。買収金額などの詳細については明らかにしていないが、Club Penguinは今後、Disneyのインターネット部門の一部となる。
Club Penguinは2005年10月にオープンした子供向け仮想空間で、現在、米国とカナダの北米地域を中心に70万以上の有料会員と、1,200万人を超えるユーザーを有する。Club Penguinはマーケティングをほとんど行なわず、子供の口コミで利用者を広げてきた。その結果、現在では6歳から14歳までの年齢層では最も成長率の高いインターネットサイトとなっている。
Club Penguinでは、ユーザーがペンギンのアバターをまとい、雪で覆われた仮想空間の中に住んで、他のユーザーと会話したり、グループ活動を行なったり、仮想空間の中で獲得した通貨を元手に自分の家を建築して飾ったりすることができる。
Club Penguinは名称を「Disney's Club Penguin」と変更するが、URLはそのまま維持し、運営方法やビジネスモデルも当面変更する予定はない。Club Penguinの運営母体も創業地のカナダにそのまま置かれる。創業者たちはDisneyに加わり、Club Penguinの現CEOはThe Walt Disney Internet Groupのエグゼクティブバイスプレジデントに就任する。
Disneyが仮想空間を提供するのはこれが初めてではなく、2003年には子供と家族向けの初めてのマルチプレイヤーオンラインゲーム「Toontown Online」を発表している。また将来的には、2007年末頃に「Pirates of the Carribbean Online」を、2008年には女の子向け仮想空間「Disney Fairies」を発表する予定だ。
さらに大きな戦略として、DisneyはDisneyブランドのエンターテイメントネットワークを構築し、仮想空間だけでなく、Disney.comのゲームやビデオなど、DisneyブランドのコンテンツにWebを利用してPCや携帯電話、ゲーム機などどこからでもアクセスできるようにする戦略を持つ。
また、Club Penguinのユーザーは現在は米国、カナダ、英国がほとんどだが、将来的には国際化を計画しており、欧州やアジア地域にも進出する計画だ。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://corporate.disney.go.com/news/corporate/2007/2007_0801_clubpenguin.html
Club Penguin(英文)
http://www.clubpenguin.com/
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/08/02 12:24
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