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SkypeがMicrosoftの責任を明確に否定、大規模障害は「全て自社の責任」


 米eBay子会社でルクセンブルグのSkypeは21日、2日間に渡って発生した大規模障害の原因は全てSkypeの問題であり、MicrosoftのWindows Updateは引き金になったに過ぎないとの見解を改めて表明した。

 この問題に関してSkypeは当初、MicrosoftのWindows Update後に大量の再起動が行なわれた結果、Skypeのネットワークに障害が発生したと説明したことから、Microsoftの責任論が浮上していた。Microsoftでは20日、月例セキュリティ更新プログラムはSkypeの障害の原因ではないとの声明を公式ブログで発表していた。

 この流れを受けてSkypeは21日、これまでの説明が誤解を招くものだったことを認め、「何を話すかが問題なのではなく、どのように聞こえるかが問題だ、というコミュニケーションの基本教義を思い起こさせられた」との反省の弁を発表した。

 そして、全ての責任はSkypeにあることを認め、MicrosoftのWindows Updateは単なる引き金に過ぎず、ましてや根本的な原因ではなく、Microsoftは協力的にSkypeを支援してくれたとして謝意を表明した。

 大規模障害が発生した時点で、SkypeとMicrosoftのエンジニアはセキュリティ修正プログラムに問題がないかどうかを1つ1つ分析し、問題が無いものを排除した。その結果、環境は以前と何も変わっていないことを確認し、大規模障害の原因はSkypeのP2Pネットワーク管理アルゴリズムにあるとの結論を導き出すことができたという。

 また、これまでのWindows Updateでも同様に大量の再起動が発生しているにもかかわらず、大規模障害が発生しなかった理由について、Skypeではスーパーノードの再起動時に同時に高負荷がかかるという組み合せが発生したことがなかったと説明している。

 Skypeでは、同じような状況が発生してもP2Pネットワークが維持できるようパラメーターのチューニングとアルゴリズムの修正を既に施しており、同様の障害が発生することはないとしている。


関連情報

URL
  Skype Heartbeat公式ブログの該当エントリー(英文)
  http://heartbeat.skype.com/2007/08/the_microsoft_connection_explained.html

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/08/22 12:11

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