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複数の静止画から動画を作成して公開できる「FrameFree Stage」


FrameFree Stage
 映像関連事業などを行なうモノリスは5日、複数の静止画から動画を作成して公開できるサイト「FrameFree Stage(以下、フレフリ)」を本格開始した。利用には無料の会員登録が必要。視聴には専用のプレーヤーを使用する。

 フレフリでは、2枚の静止画の中間画像を自動生成し、動画を作成できる。対応OSはWindows Vista/XP/2000で、ブラウザはInternet Explorer(IE)6/7。静止画は1作品につき36枚まで挿入できる。モーフィングなどの特殊効果や文字入れ、画像の回転が可能。作成した動画はサイトで公開できるほか、ブログなどに貼り付けられる。

 動画の再生には、Webブラウザ用プラグイン「FrameFree Web Player」を使用する。フレフリのサイトから無償ダウンロード可能。対応OSはWindows Vista/XP/2000で、ブラウザはIE、Firefox、Netscape。Macにも対応しており、Mac OS X 10.4.5以降のSafariで利用可能。ただし、ベータ版となっており、コントロールバーなどのいくつかの機能が実装されていない。

 フレフリは、モノリスが開発した「FrameFree 技術」を応用したもの。複数枚の画像のマップデータを計算し、元画像とマップデータから中間画像を自動生成する。ピクセル単位で画像間のマッチングを行なうが、中間フレームのマップデータは数キロバイト程度に圧縮される。同技術は既に数々の映像コンテンツなどで採用されているほか、将来的には動画の圧縮にも応用できるという。


作成画面 テキスト入力画面 FrameFree 技術を応用した動画作成ソフト

静止画と動画つなぐ第三の映像

 モノリスの秋吉信雄取締役副社長は、映像事業への参入にあたり直面したコンテンツ制作の現状や技術的課題を踏まえ、新しい理論から新技術を開発するに至った経緯を説明。研究開発の成果として、「FrameFree関連の技術で44件の国際特許を取得している」という。「次の段階として、出版社やゲーム会社と組んでコンテンツを制作。オーサリングツールも開発した。そのような中、ユーザー投稿型コンテンツの波が来て、我々の技術が向いていると判断。事業進出できると考えた」と述べた。

 また、「投稿型コンテンツをサービス化するにあたり、自らサイトを立ち上げるのかも大きな判断基準になるが、FrameFreeで作成したデータは少量であるし、面白い技術であることから、ユーザーに受け入れられるだろうと考え、1年ほどかけてサービスを開発した」と説明。「新しい理論を使っているため、馴染みのないサービスではあるが、絵をダイレクトに使い、直感的に操作してコンテンツが作れるので、一般ユーザーにも使ってもらえると思う」とした。

 阿部靖取締役事業開発本部長は、フレフリのデモを行ない、今後の事業戦略について説明。「動画共有サイトで多く見られている作品は、制作者の思いや考えたストーリーが表現されているもの。一般ユーザーが自分の思いを容易に作品化できることが重要だと考えた。また、ビデオカメラ以外のツールを使った表現方法が模索されているのではないかと考える。そのような中、FrameFreeが提案する静止画と動画をつなぐ“第三の映像”でCGMの動画市場に入り込むことが目的」とした。

 フレフリでは、サイト展開の第1フェーズとして、サービスの利用促進やクリエイターの発掘・育成、他サイトとの連携強化を行なう。第2フェーズとしては、広告料や販促支援費、FrameFreeのシステム販売などで収益を得る。2007年12月末までに、FrameFree Web Playerのダウンロード数40,000件、会員登録者数2,500人、コンテンツ数3,000本、2008年度の売上3億円を目指す。「今後は、FrameFreeの映像を作るクリエイター集団を形成し、それらによる他にはない動画共有サイトとしてフレフリを展開したい。クリエイターの海外進出など、将来的な展望に向けた協力もしたい」(阿部取締役)。

 このほか、フレフリの利用促進を図るため、FrameFree動画作成ソフト「FrameFree Studio」の販売体系および価格を改定する。プロユーザー向けの「FrameFree Studio Pro.」は年間ライセンスによる有償提供を廃止し、10,500円の売り切りに。プロ版から主要機能のみに限定した「FrameFree Studio Express.」は6カ月間ライセンスを2007年12月31日まで無償配布する。さらに、元WBA世界ミドル級王者で現在はタレントおよび人気ブロガーとして活躍する竹原慎二氏をフレフリ応援団長に起用。専用ブログやプレゼント企画などを行なう「じゃあの。キャンペーン」を実施する。


販促活動の概要 ビジネス展開

モノリスの秋吉信雄取締役副社長 FrameFreeStage応援団長就任式

「最初は難しいと思ったが、簡単に動画ができて驚いた」と話す竹原氏 フリフレブログ。9月1週目から12月最終週にかけて、毎週更新。計18回程度の予定

フリフレの心得 登壇者全員でファイティングポーズ

関連情報

URL
  FrameFree Stage
  http://www.framefreestage.jp/


( 野津 誠 )
2007/09/05 19:10

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