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YouTubeが初のユーザー感謝イベント、創業者チェン氏に参加者も興奮


YouTube共同創業者のスティーブ・チェン氏
 動画共有サイト「YouTube」日本版のユーザーを招いた感謝パーティーが26日、都内で開催された。約50人のユーザーや150人以上の関係者らが集まる中、共同創業者であるスティーブ・チェン氏が感謝の意を述べるとともに、YouTube誕生秘話を披露した。会場では、チェン氏とのツーショット写真を希望する参加者が殺到し、いたるところで撮影が行なわれていた。国内でユーザー向けのイベントを開催するのは初の試みだという。


YouTubeには毎分7時間分の動画がアップロード

YouTube設立当初にチェン氏が投稿したネコの動画
 YouTubeは2005年2月、チェン氏とチャド・ハーレー氏の2人で設立された。2人は設立の1カ月前、友人を集めて開いたパーティーの模様をデジタルビデオで撮影していたが、動画を画像のように共有できるサービスがなかったことから、動画共有サイトに着目したという。設立当時は、チャド氏が子供の動画、チェン氏がペットの動画を投稿するなど個人的に使用していたが、2005年12月にYouTubeを正式提供、2007年6月に日本語版の提供に至る。会場では、「これを見た人は少ない」という、チェン氏が投稿したペットの動画も紹介された。

 チェン氏によれば、2005年12月の正式サービス開始当初、YouTube上では1日300万回動画が再生されていが、現在では数億回再生されているという。動画投稿数に関しては、「全世界で毎分7時間分の動画が投稿され、どんなYouTubeファンでもすべての動画を見るのは不可能」という状態だ。また、YouTubeのトップ画面に表示される“おすすめ動画”については、「昔はすべて選んでいたが、寝る時間がなくなってしまい、専任スタッフを雇った」という話も披露した。

 「もともとYouTubeはエンターテイメント向けのサイトだったが、現在は政治の場でも使われるようになった」とチェン氏が語るように、最近では英ブレア元首相が大統領選挙に勝利した仏サルコジ大統領に祝辞を述べたり、女優のメリル・ストリープがスーダンのダルフール紛争の悲惨さを訴えたりしている。路上で見知らぬ人と抱き合う「フリーハグ」を広めようという動画は、最初にオーストラリアで投稿されてから世界中に広まり、東京でもフリーハグを実行する動画が投稿されて話題を集めたという。チェン氏は、「YouTubeがなければ、このように世界でつながるムーブメントは起こらなかった」と語り、来場者に動画投稿を呼びかけた。


英トニー・ブレア元首相が、仏ニコラ・サルコジ大統領にあてたメッセージ動画 女優のメリル・ストリープらがスーダンのダルフール紛争の悲惨さを訴える動画

その場で動画を投稿できるYouTube仕様のワンボックスカーを各地に設置

デジタルハリウッド大学・大学院の杉山知之学長

ミスコン候補者
 YouTube日本語版のプロモーションとしては、YouTube上にミス・ミスターキャンパス候補者のプロモーションビデオを公開し、再生回数や審査員の評価などで総合的に判断して各大学のグランプリを決定する「ミスキャン(&ミスター)PVグランプリ」を10月25日から開催。当日は、ミスキャン候補者20名が登場し、会場が熱気に包まれた。

 また、11月からは、日本各地のスポーツイベントやレジャー施設などにYouTubeのロゴマークをあしらったワンボックスカーを設置。車内に無線LAN接続のPCやビデオカメラを用意し、その場の感動をYouTube上に投稿する「感動キャプチャー プロジェクト」を行なう。ワンボックスカーは、12月に開催される「那覇マラソン」や苗場スキー場などに設置されるという。

 このほか、デジタルハリウッド大学・大学院の杉山知之学長が、YouTubeで“スーパースター”になるための秘訣をレクチャー。YouTubeで注目を集めた動画を紹介しながら、「タイトルにこだわること」「外国人にも受けるネーミングを」「サムネイルイメージが重要」などとアドバイスを送った。デジタルハリウッドでは、「テレビ局やコンテストよりもYouTubeでのデビューを目指す生徒が多い」として、参加者に対して「YouTubeで認められることがスターへの近道」と語った。


YouTube上で展開する「ミスキャン(&ミスター)PVグランプリ」 11月からは、YouTubeのロゴマークをあしらったワンボックスカーを全国各地に設置する。車内には無線LAN接続のPCやビデオカメラを用意し、その場の感動をYouTube上に投稿できる

「ニコニコ動画はすばらしい」チェン氏も賛辞

 約2時間のイベントでは、その半分が「Mix Time」として参加者同士が交流できるようになっていた。ペットのキツネの様子を投稿して80万以上の再生回数を集めたという参加者は、「YouTube日本版開始後4カ月でこのようなイベントを開催することからも、日本進出の“本気さ”が伺える」と話していた。なお、会場内でチェン氏に「ニコニコ動画」について質問してみたところ、「コメントは入力したことはないが、視聴したことはある。これまで誰も実現しなかった体験ですばらしい」と賛辞を送っていた。


会場にはITジャーナリスト・映像作家の神田敏晶氏の姿も。持参した自前のムービーカメラ「Xacti」で今日の様子を撮影し、YouTubeに公開すると話していた 2人組ユニット「294(つくし)」のかほりさん(左)とはるかさん。2人が“ムチャブリ”に挑戦する様子などをYouTubeに配信するという

関連情報

URL
  YouTube日本版
  http://jp.youtube.com/


( 増田 覚 )
2007/10/26 14:15

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