KDDI研究所は29日、動画コンテンツがプロによって制作されたものか、アマチュアによって撮影されたものかを自動判別することで、著作権侵害コンテンツを検出する技術を開発したと発表した。「YouTube」などの動画共有サイトの利用者が急増する中、テレビ番組をはじめとする著作権侵害コンテンツが不正に投稿される状況を鑑みて開発したとしている。
今回開発した技術では、撮影機器や撮影技術、制作工程などにおいて、プロとアマチュアでは違いがあることに着目。これらの違いが表われる映像や音響の特徴を独自技術により解析することで、98%の精度で判別できるという。これにより、膨大な数の動画コンテンツの中から違法性が高い動画を自動で見つけることができるとし、動画そのものの特徴を解析することから、著作権侵害データベースへの事前登録が不要なほか、一度も投稿されたことのない新規動画にも有効だとしている。
同技術は、「動画コンテンツ検閲エンジン」として動画共有サイトのサーバーに組み込むことも可能だという。動画が投稿された段階で、検閲エンジンによってプロが制作したものと判断された場合は、その動画を公開しないなどの対策が行なえるとしている。
なお、同技術は、11月20日から千葉県の幕張メッセで開催される放送機器の展示会「Inter BEE 2007」に参考出展する。
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■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.kddilabs.jp/press/img/71_1.pdf
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( 永沢 茂 )
2007/10/29 20:35
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