マカフィーは20日、有名なWebサイトに似たドメイン名を取得して、URLをタイプミスしたユーザーをポルノサイトや広告サイトへ誘導する「タイポスクワッティング」に関する報告書を公表した。有名なドメイン名2,771件を変形した190万のドメイン名を調査した結果、米Appleが販売する携帯電話「iPhone」という単語を使ったURLは、2007年末には8,000件を超えることが予想されるという。
iPhoneという文字列を含むURLの中には、ファンサイトや風評などのコミュニティサイトのほか、ハッカーや詐欺師によって運営されるサイトもある。例えば、「Freeappleiphonesnow.com」というドメイン名のサイトでは、iPhoneや、実際には存在しない「iPhone shuffle」や「iPhone nano」といったiPhone製品を無償提供すると謳っている。しかし、サイト内のURLをクリックすると詐欺サイトへ転送され、債務整理の提案やお金持ちになる方法、無料携帯電話プレゼントの通知など、不審なメールが送られてくることもあるという。
そのほか、人気サイトのURLを入力ミスした場合、14回中1回の割合でタイポスクワッティングのサイトにアクセスする可能性があると指摘。また、ドメイン名を不法占拠されている上位100サイトのうち60以上が18歳以下の年齢層をターゲットとし、今回検証した190万ドメイン名のうち2.4%(約46,000件)のサイトが、子供にポルノサイトを見せるものだったとしている。
なお、報告書によれば、世界知的所有権機関(WIPO)の仲裁調停センターに訴えられたドメインの不法占拠の件数は2005年に20%増え、さらに2006年には25%増えるなど、増加の一途をたどっているという。増加の要因についてマカフィーでは、「新しいトップレベルドメインや自動登録ツールの登場、不法占拠したサイトから簡単にクリック報酬を得られるパーキングポータルサイトの増加が挙げられる」と分析している。
関連情報
■URL
マカフィー
http://www.mcafee.com/japan/
■関連記事
・ KDDIのフィッシングサイトを警告(2006/03/27)
・ F-Secureが下半期のセキュリティ統括、大規模攻撃は「Zotob」「Sober」(2005/12/08)
( 増田 覚 )
2007/11/20 13:10
- ページの先頭へ-
|