G DATA Softwareは26日、2008年に猛威を振るうと思われるウイルスの傾向と、警戒すべきポイントについての予測を発表した。
G DATA Softwareでは、2007年の有害なコードの発生量は2006年の倍以上となっており、2008年はさらにネット犯罪者とウイルス対策ソフトメーカーとの「終わりなき戦い」が激化すると予測。ウイルスが発生してから沈静化するまでの周期は短くなり、有害なコードは次々と改変され「使いきり」で利用されるだろうとしている。
特に、感染することでにさらに別の有害コードをインストールしようとする「ドロッパー型」「ダウンロード型」のトロイの木馬が、一度使用された後に改変され再びばらまかれる「使いきりウイルス」として利用されると予測。こうした手法には、ランタイムパッカーと呼ばれる圧縮状態のまま実行されるプログラムが使われており、この方法がかなり成功しているため、2008年にはさらに氾濫するだろうと警告している。
また、2008年にはPC内のファイルやフォルダを勝手に暗号化し、ユーザーに金銭を要求する「身代金要求型」のトロイの木馬が多様される恐れがあると警告。従来は、犯罪者が犠牲者にコンタクトを取った場合には犯人を追跡できたが、犯罪者の匿名性を保証するインフラとしてボットネットの整備などが進んでおり、マネーロンダリングを行なっている国際的なネットワークがこうした現金化の手法に新たな可能性を見出していると指摘している。
このほか、2008年の傾向としては、スパムメールがさらに巧妙化し、受信者を特定した個別攻撃を仕掛けるやり方に変わると予測。また、サッカーのヨーロッパ選手権や北京オリンピックなど、国際的なスポーツ大会と絡んでスパムメールのピークがやってくるだろうとして、注意を呼びかけている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://gdata.co.jp/press/archives/2007/12/2008.htm
( 三柳英樹 )
2007/12/27 21:52
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