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Webからの脅威とウイルス被害の分散化が顕著に、トレンドマイクロ調査


トレンドマイクロの岡本勝之氏
 トレンドマイクロは8日、2007年のウイルス感染被害年間レポートを公表し、傾向分析や今後の予測に関する記者説明会を開催した。2007年はWebを発端として感染を拡大させる「Webからの脅威」が猛威を振るい、ウイルスはさらに多種化する傾向が顕著だったとしている。

 トレンドマイクロに報告のあった2007年のウイルス感染被害は63,726件で、2006年の91,901件に比べて約30%減少した。感染被害報告数の1位は「BKDR_AGENT」の832件、2位は「TROJ_VUNDO」の342件、3位は「JAVA_BYTEVER」の277件などで、他の不正プログラムをPCに送り込むためのウイルスや、バックドア型のウイルスが上位に並んでいる。また、上位10位までのウイルスが全体に占める割合は4.5%と過去最低の水準となった。

 トレンドマイクロの岡本勝之氏は、「2001年には上位10種のウイルスが全体の68.3%を占めており、被害のほとんどは大規模に流行するウイルスによるものだった。この割合は毎年低下しており、被害をもたらすウイルスの多種化、被害の分散化傾向が進んでいる」と分析。2007年の傾向としては被害の分散化に加えて、Webを発端として感染を拡大しようとする「Webからの脅威」が顕著だったとした。

 こうした傾向の中で特に今後警戒が必要となるのは、正規のWebサイトを改竄することで、訪問者に不正プログラムをダウンロードさせようとする攻撃だと警告。2007年にはイタリアでこの手口が大規模に行なわれて多くの感染者を出しており、日本でも大手モバイルコミュニティや自治体のサイトなどにこうした攻撃が行なわれるなど、今後さらにこうした攻撃が増えるだろうとして、Webの閲覧に対しても防御が必要だとした。

 このほか、2007年の傾向としては、スパムメールとウイルスの連携、WordやPDFなどの文書ファイルの脆弱性を狙った攻撃、一太郎や国産フリーソフトなど日本を標的とした攻撃などが特徴的だったと分析。2008年もこうした傾向は続き、Mac OSやLinuxなどのユーザー数の限られたOSや、一般的にはマイナーなアプリケーションも攻撃対象になるだろうと予測。また、フィッシングサイトや偽セキュリティソフトのような「騙しの手口」がさらに巧妙化するとともに、こうした既存の手口を組み合わせてWebを媒介にする感染が続くだろうとしている。


2007年は「Webからの脅威」と「被害の分散化」が顕著に 感染報告数上位10種

上位10種のウイルスが占める割合は4.5%まで低下 感染報告数の推移

「正規Webサイトの改竄」に2008年も警戒が必要 攻撃対象の裾野の広がり、巧妙化・複雑化する脅威などが今後懸念される傾向

関連情報

URL
  トレンドマイクロ ウイルス感染被害レポート 2007年度(最終版)
  http://jp.trendmicro.com/jp/threat/security_news/monthlyreport/article/20080108011916.html

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( 三柳英樹 )
2008/01/08 15:14

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