東京ケーブルビジョン(TCV)、エルシーブイ(LCV)、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)、古河電気工業の4社は1日、無線中継システムを用いて、ケーブルテレビ(CATV)の多チャンネル放送と高速インターネット通信を伝送する実証実験を開始した。同日、総務省関東総合通信局からの免許交付を受けた。多チャンネル放送と高速インターネット通信を無線伝送する双方向実験は、日本初としている。
今回の実験は、有線テレビ事業者に割り当てられている周波数である23GHz帯を用いて、CATV多チャンネル放送と高速インターネット通信を伝送する。伝送範囲は、TCVの本部事務所(新宿区大久保)から約1km離れた新宿区新宿3丁目にあるテナントビルまで。23GHz帯として割り当てられている400MHz幅(23.20~23.60GHz)を、下り300MHz幅(23.30~23.60GHz)、上り40MHz幅(23.20~23.24GHz)に分けて双方向伝送を実現する。実験では、CATV放送伝送技術をTCVおよびLCVが、無線伝送およびその周辺技術をKCCSおよび古河電気工業が担当する。
KCCSによれば、電柱や電線をなくす無電柱化が進み、地下のケーブル管路が不足している都市部などケーブルの敷設が困難な地域では、CATVのサービス提供が見送られること多いという。23GHz帯無線は現在、アナログ方式のCATVテレビ放送の中継伝送路として利用されているが、これをデジタル放送および双方向通信の伝送に活用することで、CATVのサービスエリア拡充につなげたいとしている。
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実験構成イメージ
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.kccs.co.jp/press/release/080201.html
( 増田 覚 )
2008/02/01 15:11
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