トレンドマイクロは13日、企業向けウイルス対策製品でウイルスパターンファイル「4.995.00」を適用後、ウイルス検索に時間がかかる現象が発生するトラブルがあったことを明らかにした。
問題のパターンファイルが配信されたのは、「ウイルスバスター コーポレートエディション」「Trend Micro ウイルスバスター ビジネスセキュリティ」「Trend Micro Client/Server Security」「ServerProtect for WindowsNT」の4製品。これらの製品でパターンファイル4.995.00を適用し、メールファイルやデータベースなど大容量のファイル検索を実施すると、ウイルス検索に時間がかかる現象が発生するという。
トレンドマイクロは問題を修正したウイルスパターンファイル「4.997.00」を公開。自動アップデートなどでパターンファイルを適用できている場合には問題は発生しないが、これが不可能な場合には手動でパターンファイルを適用してほしいとしている。
トレンドマイクのサイトでは、手動でパターンファイルを適用する手順を紹介。ただし、サーバーからクライアントへのアップデートは差分アップデートとはならず、フルサイズのパターンファイル配信が行なわれるため、ユーザーのネットワークに高い負荷を与える可能性があるとしている。
【追記 2008/02/13 20:48】
なお、トレンドマイクロのテスト環境では、400MB以上のファイルを検索した場合に今回のトラブルの影響を受けることがわかったという。ただし、トラブルの原因の詳細については、調査中としている。
トレンドマイクロでは2005年4月にも、ウイルス対策ソフト「ウイルスバスター」でパターンファイルによるトラブルが発生していた。これにより、問題のあったパターンファイルを適用したPCのCPU使用率が100%に上昇したほか、場合によってはPCが起動しなくなるケースも見られた。
今回のトラブルついてトレンドマイクロは、「CPU使用率が高くなるためフリーズしているように見えるが、検索処理は正常に終了する」(広報)としている。同社では、スキャン終了を待ち、自動アップデートでパターンファイルを更新するか、すべてのアプリケーションを終了し、手動でパターンファイルをアップデートすることを勧めている。トラブルに関する問い合わせは、直接影響を受けていないユーザーも含めて、13日だけで法人70件、個人13件に上るという。
関連情報
■URL
サポート情報(トレンドマイクロ)
http://www.trendmicro.co.jp/support/news.asp?id=1058
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( 増田 覚 )
2008/02/13 17:58
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