Bluetoothの仕様を策定する団体「Bluetooth SIG(Special Interest Group)」は11日、無線LANの標準規格「IEEE 802.11」を活用する新たなBluetooth技術「Alternate MAC/PHY」を発表した。IEEE 802.11を用いることで、Bluetooth対応端末間の通信速度を向上させる。
Alternate MAC/PHYでは、Bluetoothのプロトコルを活用してデバイス間を接続するが、大容量データの送信時にはIEEE 802.11へ接続を切り替えることで通信速度を高める。IEEE 802.11の速度が過剰になった時にはBluetooth無線による接続に戻り、Bluetooth対応端末の消費電力と性能を最適な状態にするとしている。
Bluetooth SIGは2006年3月、Bluetooth向けの高速チャネルとして、近距離向け高速無線通信技術「UWB(Ultra WideBand)」の標準化団体である「WiMedia Alliance」の技術を採用すると発表。この技術開発は、Bluetooth対応端末への実装に向け、現在も継続されている。しかしBluetooth SIGでは、「差し当たり、より高速な伝送を必要とするデバイスに対して、既に広く利用されている技術であるIEEE 802.11の使用を決めた」としている。
Bluetooth SIGによれば、Alternate MAC/PHYを可能にするコア仕様は現在開発作業中で、2009年の中頃にメンバー企業に開示される予定。Bluetooth SIGは、Ericsson、Intel、Lenovo、Microsoft、Motorola、Nokia、東芝が推進するほか、世界で1万社以上が協力企業としてメンバーに名を連ねているという。
【お詫びと訂正】
記事初出時、IEEE 802.11の通信速度を2Mbpsとしていましたが、これは誤りです。お詫びして訂正いたします。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.bluetooth.com/Bluetooth/Press/SIG/BLUETOOTH_TECHNOLOGY_TO_HARNESS_THE_SPEED_OF_80211.htm
関連記事:Bluetooth SIG、UWBを統合し高速化を実現[ケータイWatch]
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/28462.html
( 増田 覚 )
2008/02/14 14:24
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