ソフトバンクテレコムは26日、実際に敷設された光ケーブル214kmを利用して、1波長あたり160Gbpsの伝送実験に成功したと発表した。
ソフトバンクテレコムでは、現在の光伝送システムの最大伝送速度である1波長あたり最大40Gbpsの4倍にあたる、1波長あたり160Gbpsの伝送実験を2007年10月に実施。神奈川県内にあるソフトバンクテレコムの研究所とネットワークセンター、中継局の3カ所を結んで敷設された光ケーブル全長214kmを利用し、長期間に渡る安定した伝送の実験に成功した。
実験では、光の横方向と縦方向の2つの振動状態にそれぞれ異なる情報を載せる「偏波多重技術」を使用。従来の自動偏波制御技術で用いられてきた制御手順よりもさらに最適なアルゴリズムを考案したことにより、5日間に渡っての安定した大容量伝送が可能になったとしている。
ソフトバンクテレコムでは、ネットワークの大容量化が求められている中、この技術が実用化されることでデータ転送のコストを下げることが期待できるほか、100ギガビットイーサネット信号をそのまま伝送できる技術としても利用できると説明。実験の成果について、米国サンディエゴで開催される光通信関連の国際会議「OFC/NFOEC 2008」で論文発表を行なう予定としている。
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■URL
ニュースリリース
http://www.softbanktelecom.co.jp/release/2008/feb/0226/index.html
( 三柳英樹 )
2008/02/26 19:47
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