ノルウェーのOpera Softwareは6日、WebページをデバッグするためのWeb開発者向けツール「Dragonfly」アルファ版を公開した。「Opera 9.5」ベータ2に含まれており、ブラウザメニューの「ツール」→「詳細ツール」→「開発者用ツール」から利用できる。
Dragonflyには、CSSインスペクタ、DOMインスペクタ、JavaScriptデバッガなど、Web開発に必要なツールが用意されている。さらに特徴的なこととして、リモートデバッグ機能が用意されている。これによって、携帯電話やテレビなどPC以外のデバイス上で表示するWebページを、PC上でデバッグできる。これは対象デバイス上のOperaがPresto Core 2.1以上の場合に利用できる。その場合、PCの画面とキーボードを使ってリモートデバッグを行なうことができる。
Operaによれば、Dragonflyは「新種のハイブリッドアプリケーション」だとしている。つまり、アプリケーション自体はローカルにあり、サーバーサイドのプロセスは利用しないが、新バージョンが用意されると、通常のWebサイトのようにすぐにアップグレードする仕組みだという。
また、DragonflyのソースコードはBSDライセンスで公開されており、必要ならソースコードを確認したり再利用できる。
Dragonflyはアルファ版として公開されているため、まだ開発の初期段階にあると言える。Operaでは、Webデザイナーや開発者からのフィードバックを求めている。
同種のソフトウェアとしては、Firefoxのアドオンとして提供されている「Firebug」が広く利用されており、Dragonflyは競争相手になりそうだ。
Dragonflyの開発について、OperaのチーフデベロップメントオフィサーであるChristen Krogh氏は「Operaでは、いつでもどのデバイスからもアクセスできる1つのWebしか存在すべきでないと信じてきた。この1つのWebは、オープンなWeb標準規格の上に築き上げられており、デスクトップと同じように携帯やその他のデバイス上で、同じレベルのイノベーションを可能にすべきなのだ。Webデベロッパーに対して、デバイスに関係なく開発とエクスペリエンスを統合するツールを提供することにより、Opera Dragonflyはこのビジョンに向けて重要な一歩を踏み出した」とコメントしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.opera.com/pressreleases/en/2008/05/06/
Opera Dragonfly(英文)
http://www.opera.com/dragonfly/
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/05/07 13:08
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