総務省の情報通信審議会は13日、「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」の第39回会合を開催した。委員会では、地上デジタル放送の新録画ルール「ダビング10」の開始時期について、権利者やメーカーなどの関係者の合意が得られなかったことが報告された。
ダビング10は当初6月2日に開始する予定だったが、HDDレコーダーを私的録画補償金の対象機器にするよう求める権利者団体と、これに反対するメーカー側との間で合意が形成されず、暗礁に乗り上げた状態。ダビング10開始日時については、委員会の合意を受けた上で決定することになっている。
13日の委員会では、慶應義塾大学教授の中村伊知哉氏が「今日の段階では開始時期の合意は形成されなかった」と報告。中村氏によれば、これまで約3週間にわたり、ダビング10開始のための条件を委員会の関係者から個別にヒアリング。意見の合意を図っていたという。「(委員会の答申提出まで)時間は残されていないので、ぎりぎりまで努力を続けたい」。
また、委員会の主査を務める慶應義塾大学教授の村井純氏は、「ダビング10を早期に実現したいというタイミング感は共通認識」と発言。それぞれの立場で合意形成に向けた努力を続けているとした上で、「私は絶対にこの場で、ダビング10開始時期のコンセンサスが得られると確信している。皆さんの協力をお願いしたい」と訴えた。
関連情報
■URL
デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/digitalcontent.html
関連記事:6月2日の「ダビング10」延期が確定[AV Watch]
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080529/dub10.htm
( 増田 覚 )
2008/06/13 22:08
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