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「TimesPeople」概要ページ(英文)
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米大手新聞社のNew York Timesが、同社のニュースサイト「NYTimes.com」にソーシャル的機能を持たせた「TimesPeople」のベータテストを開始したことが明らかになった。
興味深いことに、この機能はFirefoxのアドオンとして提供された。もっとも、2008年中に予定されている正式リリース時にはすべてのブラウザに対応し、プラグインも必要ないという。また、TimesPeopleの利用にはNYTimes.comの無料登録IDが必要だ。
TimesPeopleでは、まず自分のプロフィールと自分の画像を登録できる。利用を開始すると、NYTimes.com最上部にツールバーが表示される。そこには、自分のプロフィールの隣に、他の読者がお勧めした記事、ブログ、映画やレストランのレーティングなどが表示される。
つまり、読者が何らかの行動を起こすたびに、それが他の読者にも見られるようになるという仕組みだ。見られるようになる行動は75種類に及んでいる。他の読者が行なっている活動の一覧は、RSSフィードとして入手することも可能だ。
当然プライバシーには注意が払われており、公開される情報は、記事のお勧めやコメント、レーティングなど、公開されることが前提の情報ばかりだ。また、他のサイトの利用状況やプライベートな通信などは当然のことながら追跡されず、表示されることもない。
現在のところ、TimesPeopleは本格的なソーシャルネットワークサイトには及ぶまでもなく、読者同士の繋がりという点ではまだ多くの機能が欠けている。現在計画されている機能強化としては、ユーザー検索機能の向上、Google Contactのインポート、似た好みを持つ読者のお勧め記事表示、NYTimes.comアカウントとの統合などが検討されている。
ニュースサイトがこのような試みを自社で行なうことは極めて珍しいことだ。また、最初のベータテストをFirefoxのアドオンとして提供することも、同社の利用者層を表わしているようだ。今後、TimesPeopleがどのように発展を遂げていくか、また、他の大手ニュースサイトも追随するかどうかに注目が集まりそうだ。
関連情報
■URL
TimesPeopleの概要(英文)
http://timespeople.nytimes.com/packages/addons/timespeople/
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・ 米New York Times、携帯向けに記事のテキストメッセージ配信サービス(2008/01/28)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/06/19 12:48
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