米Yahoo!は10日、Yahoo!のサーチエンジンインフラを利用して、独自のサーチエンジンに近いサービスを開発することができる検索API「Yahoo!Search BOSS」のベータ版を公開した。BOSSは「Build Your Own Search Service」の略だとしている。
外部からYahoo!Searchエンジンのインフラを利用できる「Yahoo!Search API」はこれまでも公開されていたが、今回のYahoo!Search BOSSは、利用できる機能が大幅に拡大されている。
例えば、Yahoo!Search APIでは、1日あたりの許可されるクエリー上限数が5000だったのに対して、Yahoo!Search BOSSでは無制限になっている。
また、Yahoo!の検索結果のランキングを入れ替えることが許可された。これにより、アイデアや独自のデータを持つベンチャー企業や開発者が、Yahoo!のインデックスをもとに、全く新しいサーチエンジンを公開することも可能となる。
さらに、Yahoo!Search BOSSを使って、収益を上げるためのプラットホームが数カ月以内に公開される予定だ。Yahoo!では、保有する広告ネットワークをBOSSで利用できるようにして、開発者が収益を上げられるようにする見込みだ。
現時点で利用できる検索インデックスは、Web、ニュース、イメージサーチに限定されている。近い将来には、さらに多種類の検索インデックスが利用できるようになる見込みだ。
Yahoo!Search BOSSは、Yahoo!の開発者向けサイト利用規約に同意し、アカウントを取得することで利用できる。
すでにいくつかのベンチャー企業が、Yahoo!Search BOSSを使った独自サーチエンジンの公開を始めた。セマンティックサーチエンジンのHakiaや、コラボラティブサーチエンジンのMe.dium、コンテンツプラットフォームのDaylife To-Go、クラスターグラフなどの独自のUIを持つ次世代サーチのCluuzが、サービスを公開している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://yhoo.client.shareholder.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=320623
Yahoo!Search公式ブログの該当エントリー(英文)
http://www.ysearchblog.com/archives/000599.html
Yahoo!Search BOSS(英文)
http://developer.yahoo.com/search/boss/
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/07/11 11:30
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