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EU、携帯電話が固定電話に取って代わりつつある傾向が鮮明に


 独IT通信業界団体のBITKOMはこのほど、携帯電話・固定電話の利用状況について調査した結果を明らかにした。それによると、24%の世帯が携帯電話でのみ通話を行っており、欧州連合(EU)地域において携帯電話が固定電話に取って代わりつつある現状が浮き彫りになった。

 国別でみると、携帯電話でしか通話しない世帯が半数以上ある国も見られる。チェコでは、実に64%の世帯が携帯電話でしか通話していないという。続いてフィンランドが61%、リトアニアが53%と続いた。他方、ドイツでは置き換えが進んでおらず、携帯電話でのみ通信をした世帯は11%にとどまった。ドイツは、携帯電話への置き換えが進んでいない、最も「遅い」国であるという。携帯電話は、EUでも主要な通信手段となっており、2008年には1億8100万台が販売される見込みで、前年比1.5%の伸びとなっている。

 調査で明らかになったのは、携帯電話でのみ通話をするという世帯の比率が高い国が、旧東欧地域に多いことだ。その原因としては、固定電話網の普及が西欧地域に比べて遅れたことにより、経済の西欧化と携帯電話の普及が重なったことから、固定電話の普及よりもまず携帯電話が優先された結果であるとみられている。

 たとえば、チェコでは、固定電話の普及率はなんと31%にとどまっているという。このような傾向は他の国でも同様で、ハンガリーでは42%、ポーランドは62%となっている。他方で、固定電話の普及率は西欧では高く、ドイツでは83%となっている。ドイツではDSLの普及率が高いことも固定電話の普及率が高止まりしている原因だとしている。しかし、ドイツでも固定電話の普及率は下がっており、2年で3ポイント低下したという。


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URL
  ニュースリリース(独文)
  http://www.bitkom.org/53213_53208.aspx


( Gana Hiyoshi )
2008/07/14 13:06

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